ニュースサマリー

Googleから調達、STORESが集客機能強化へ。温室効果ガス排出量を算定、ゼロボードは24億4,000万円調達【最新スタートアップニュース】

2023-02-20
STARTUPS JOURNAL編集部
Editor
STARTUPS JOURNAL編集部

国内の成長産業やスタートアップに関する幅広い情報を収集・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」では毎週、スタートアップニュースサマリーを配信している。

Googleから調達、集客強化へ STORES

ネットショップの開設など、店舗のデジタル化を支援するSTORESは2月17日、Googleと連携した集客機能を新たに提供すると発表した。Googleから資金調達も実施したという。

STORESは「誰でも簡単に」ネットショップを立ち上げられるサービスやオンライン予約システムなど、店舗のデジタル化を総合的に手掛ける。

提携をきっかけに、ショップを運営する事業者向けに「Googleで集客」機能を新たに提供する。事業者は自分たちの商品情報を自動的にGoogleのシステムと連携させることができ、画像検索や検索後の「ショッピング」タブなどを通じた露出向上が見込めるという。

STORESは今後さらに、Googleマップ上の露出強化や、STORES管理画面からの広告出稿などの機能拡充を見込んでいるという。

温室効果ガスの排出量を算定・可視化 ゼロボード

企業活動に伴って生まれるGHG(Green House Gas=温室効果ガス)排出量の算定などを可能にする「zeroboard」を提供するゼロボードは2月15日、シリーズAのファーストクローズとセカンドクローズの合計額として、第三者割当増資で24億4,000万円を調達したと発表した。

ゼロボードは、A.L.I.Technologiesが手がけていたzeroboard事業が2021年にスピンアウトして生まれたスタートアップ。zeroboardは、企業活動で排出される温室効果ガスをクラウドで算定・可視化するだけでなく、企業の排出量削減に向けた動きも支援する。

温室効果ガス排出量の削減に向けては、自社のサプライチェーンのどの部分で、どの程度の排出がされているかを把握する必要がある。環境省によると、サプライチェーン全体の排出量は「スコープ」1から3までの3種類に分けられる。具体的には、スコープ1は自社の事業活動による直接の排出、2は電気や熱などの使用に伴う間接的な排出、3は製品の配送・使用・廃棄など広範囲での排出を指す。zeroboardは全ての段階での排出量を算定・可視化できるとする。2021年7月にベータ版をリリースし、22年10月時点で2,000社に導入されているという。

今回の調達では、ファーストクローズで19億8,000万円、セカンドクローズで4億6,000万円の出資をそれぞれ受けた。サードクローズも予定しており、合計の調達額は25億円程度になる見込み。調達した資金で、機能開発の加速やカスタマーサクセスなど専門人材の採用を進めていくとしている。

朝倉祐介氏が新たなベンチャーキャピタル 第1号は「空き家問題」対策

ミクシィの元代表取締役社長で、シニフィアン共同代表を務める朝倉祐介氏は2月15日、新たにベンチャーキャピタルの「アニマルスピリッツ」を立ち上げたと発表した。シード・アーリーステージのスタートアップを投資対象とし、第1号案件も併せて公表した。

新たに立ち上げられたのは「アニマルスピリッツ1号有限責任企業組合」で、アニマルスピリッツ合同会社が運営する。ファンドへの出資者としてみずほ銀行みずほリースFFGベンチャービジネスパートナーズ日本交通などが名を連ね、70億円規模に向けた1次募集をすでに完了した。

シード・アーリーステージで、「未来世代のための社会変革」に資する事業が投資対象。具体的には、以下の3テーマに分類されるとしている。

「国を守る」: 超高齢社会の課題を克服する生産性向上・体制確立:DX(デジタルトランスフォーメーション)、AI 、 IoT 、 ロボット、ヘルスケア

「地球を保つ」: 脱炭素、循環型経済の実現に向けたシステム構築: Climate Tech 、自然エネルギー、フードテック、モビリティ、サプライチェーン

「フロンティアを拓く」: 人々の生き方を一変させる新産業の創出:宇宙開発 、 ウェルビーイング、 ブロックチェーン

第1号案件として、解体工事を手掛ける工事会社と施主をマッチングするクラッソーネへ出資したと明らかにした。朝倉氏は発表のなかで、空き家問題は日本の深刻な社会課題の一つだと指摘したうえで「クラッソーネが提供するサービスは、この課題を解決するうえでの有効な施策になり得ると期待しています」とコメントしている。

注目の資金調達企業

STORES

調達額:30億円調達先:Google

ゼロボード

調達額:24億4,000万円調達先:Keyrock Capital Management(リード) / DNX Ventures / インクルージョン・ジャパン / ジャフコ グループ / DBJキャピタル / Coral Capital / 長瀬産業 / 関西電力 / 三菱UFJ銀行 / 岩谷産業 / 豊田通商 / 住友商事 / FFGベンチャービジネスパートナーズ / オリックス / みずほキャピタル / SMBCベンチャーキャピタル / デライト・ベンチャーズ / U3イノベーションズ備考:シリーズAラウンド

Polyuse

調達額:7億1,000万円調達先:ユニバーサルマテリアルズインキュベーター / SBIインベストメント / Emellience Partners / Coral Capital / 池森ベンチャーサポート / 吉村建設工業

LEBO ROBOTICS

調達額:3億円調達先:Abies Ventures Fund I, L.P. / MSIVC2021V投資事業有限責任組合 / KDDI Green Partners Fund / 長谷川智彦

CollaboGate Japan

調達額:2億3,000万円調達先:伊藤忠テクノロジーベンチャーズ / DNX Ventures / ラック備考:シードラウンド、J-KISS型新株予約権の発行

注目のスタートアップニュース

アニマルスピリッツ1号有限責任事業組合

「未来世代のための社会変革」を目指すベンチャーキャピタル・アニマルスピリッツが1号ファンドを設立https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000116422.html (2023/02/15)

MESON

MESON、CTOに比留間和也が就任https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000032228.html (2023/02/15)

データグリッド

ジェネレーティブAIを活用してリード化合物の探索・最適化プロセスを加速させる『DATAGRID DrugFinder(β版)』を開発・ローンチhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000034722.html (2023/02/17)

M&Aニュース

Dr. 健康経営

M&A発表日:2023/02/14取得日:2023/04/03買収額:502百万円買収先:プロジェクトカンパニー

レキシー

M&A発表日:2023/02/15取得日:2023/03/31買収額:非公表(全株式を取得)買収先:東陽テクニカ

アールフォース・エンターテインメント

M&A発表日:2023/02/15取得日:2023/02/28買収額:非公表(全株式を取得)買収先:テンダ

IPOニュース

【新規上場承認企業】

ハルメクホールディングス

上場承認日:2023/02/15上場予定日:2022/03/23

日本ナレッジ

上場承認日:2023/02/16上場予定日:2023/03/23

アイビス

上場承認日:2023/02/17上場予定日:2023/03/23

カバー

上場承認日:2023/02/17上場予定日:2023/03/27

STARTUP DB先週のリリース記事

「140万件」の企業データで法人営業支援、Baseconnectが54億円調達。AIチャットボットのカラクリはさらなる開発へ【最新スタートアップニュース】(リリース日:2023/02/13)

調達支援サポートのご案内

事業会社やCVCの出資ニーズをもとに、スタートアップ企業に最適な資本業務提携候補をご紹介します。国内外200社以上の事業会社やCVCと情報連携をすることで、出資注力領域や出資可能金額、出資検討期間などの出資ニーズを集約しているこのサービス。スタートアップの資金調達目的やスケジュールに沿った調達可能性がある企業との商談を実現します。

無料メールマガジンのご案内

無料のメルマガ会員にご登録頂くと、記事の更新情報を受け取れます。プレスリリースなどの公開情報からは決して見えない、スタートアップの深掘り情報を見逃さずにキャッチできます。さらに「どんな投資家から・いつ・どれくらいの金額を調達したのか」が分かるファイナンス情報も閲覧可能に。「ファイナンス情報+アナリストによる取材」でスタートアップへの理解を圧倒的に深めます。