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DX事業を通じて日本のIT化を牽引する、Sharing InnovationsのIPOサマリー

システムソリューションとクラウドインテグレーションを基軸としたDX事業、アプリの企画・開発・運営を手掛ける株式会社Sharing Innovations(以下、Sharing Innovations)が東京証券取引所マザーズに上場承認された。上場承認日は2021年2月19日で、同年3月24日に上場を果たした。

Sharing Innovationsは、“ITエンジニアの教育・育成で日本の発展と生産性向上を牽引する”というミッションを掲げ、世の中の技術革新に対応したサービスを提供することを目指している。2008年6月に創業され、2017年6月には、東京証券取引所第一部上場企業であるOrchestra Holdingsの100%子会社となった。日本とベトナムに子会社を2社もつ。設立からおよそ13年9ヶ月での上場となる。

本記事では、新規上場申請のための有価証券報告書の部の情報をもとに、同社のこれまでの成長と今後の展望を紐解いていく。

過去3年間で売上高は急拡大、営業利益も増加傾向

上図は過去6年間の売上高と営業利益の推移である。2020年9月期の売上高は2015年3月期からのおよそ6年間で42.7に成長した。営業利益については、公開されている2018年12月期より継続的に伸長させている。

2017年6月のOrchestra Holdingsグループ加入後、これまでに7度の事業承継、M&Aを実施し、売上高を飛躍的に向上させている。

同社は、重要な経営指標(KPI)を売上総利益、営業利益、営業利益成長率としている。営業利益成長率は、クラウドインテグレーションが属する市場である国内パブリッククラウド市場の年間平均成長率18.7%と同程度の成長率を最低限の目標としている。

直近の2020年9月期における経営指標は、売上総利益567,915千円(前年同期比159.3%増)、営業利益146,441千円(前年同期比151.1%増)となった。

DX事業とアプリ開発の2本柱で事業展開

同社は、デジタルトランスフォーメーション事業とプラットフォーム事業の2つのセグメントで事業展開している。

(1)デジタルトランスフォーメーション事業

システムソリューション
主にjavaやRubyなどオープン系の技術を用いた社内情報管理システムやリスク管理システム、様々な用途のネイティブアプリ等の設計・開発・導入・維持管理業務を実施。

クラウドインテグレーション
salesforce.com社が提供している様々なツール、またその子会社であるTABLEAU SOFTWARE, LLCが提供する各種クラウドサービスの導入支援を行う。salesforce.com社の認定資格である“Salesforce認定Einstein Analytics andDiscoveryコンサルタント”の在籍者数は、国内1位となっている。

(2)プラットフォーム事業

占い師とユーザー間のリアルタイムコミュニケーションによる占い鑑定を可能にしたオンラインチャット占いアプリ「チャットで話せる占いアプリ-ウラーラ」の開発・提供を行う。2014年7月のサービス開始時からの鑑定実績は2021年1月に114万件を超えた。

売上高の9割はDX事業、プラットフォーム事業は成長傾向

セグメント別売上高では、2020年9月期の全売上高に占める割合は、デジタルトランスフォーメーション事業が89.15%、プラットフォーム事業が10.85%である。どちらの事業の売上も安定した推移となっている。

デジタルトランスフォーメーション事業においては、事業開始からM&Aを推進し、同時にIT人材の採用を行うことで開発体制の拡充を進めてきた。IT利活用の多様化・高度化に伴い拡大するIT需要を取り込み、各種Webシステム開発、スマホアプリ開発、クラウドインテグレーションなどの案件受注により拡大し、特に2020年9月期は、同社が注力しているSalesforceの導入案件が拡大している。このため、売上高は2,450,543千円、セグメント営業利益は228,225千円となった。

一方、プラットフォーム事業は、「チャットで話せる占いアプリ-ウラーラ」を主力としたスマートフォン向けアプリの企画開発・運営などに取り組んでいる。2020年9月期において上記サービスの鑑定数は16万件(前年同期は15万件)と安定している。このため、売上高は298,084千円、セグメント営業利益は33,219千円となった。

DXトレンドの加速、市場規模は拡大見込み

経済産業省 2019年「IT人材需給に関する調査」によると、技術進展が進むIT分野では、少子高齢化が進む中、今後IT人材不足がますます深刻化し、2030年には約45万人程度までIT人材の不足規模が拡大すると推定されている。

DXのトレンドが進展する中、生産性の向上、業務の効率化を目的としてクラウドサービスを導入する企業は増加している。IDCJapan株式会社 2020年「国内パブリッククラウドサービス市場予測」によると、2019年の国内パブリッククラウドサービス市場規模は、前年比22.9%増の8,778億円となっており、2019年~2024年の年間平均成長率は18.7%で推移。2024年の市場規模は2019年比2.4倍の2兆644億円になると予測されている。リモートワーク需要の高まりからも、今後のクラウドファーストに向けた動きは更に拡大していくと、同社は考えている。

新技術と海外市場への対応が今後の成長の鍵

同社は以下4点を取り組むべき課題としてあげている。

①新技術への対応
②海外展開への対応
③人材確保と人材育成
④内部管理体制の強化

IoTやVRの進展、AIの活用等により、テクノロジーの進化が加速している。そのような事業環境の下で継続的に事業を拡大するために、新技術および新サービスの開発を継続的に行うとともに、優秀な人材の確保に取り組んで行く方針だ。

また、経済活動のグローバル化に伴い、海外市場への対応が必要であると同社は認識している。デジタルトランスフォーメーション事業においては、現在ベトナムにシステム開発を行う子会社を有しており、今後の海外における事業体制の強化を検討している。

親会社のOrchestra Holdingsから累計3億2,750万円を調達

親会社であるOrchestra Holdingsから、これまでに3回、累計3億2,750万円を調達している。

2009年に創業されたOrchestra Holdingsは、運用型広告・SEOコンサルなどデジタルマーケティング事業やアプリ開発を展開する企業。M&Aを積極活用した戦略で事業を推進し、2016年9月に東証マザーズ上場、2018年12月には東証一部上場を果たしている。

想定時価総額と上場時主要株主

上場日は2021年3月24日で、上場先市場は東証マザーズである。SBI証券が主幹事を務める。

今回の想定発行価格は2,670円である。調達金額(吸収金額)は28.3億円(想定発行価格:2,670円×OA含む公募・売出し株式数:1,060,800株)、想定時価総額は、99.1億円(想定発行価格:2,670円×上場時発行済株式総数:3,710,000株)となっている。

公開価格:2,850円
初値:4,650円(公募価格比+1,800円 +63.2%)
時価総額初値:172.51億円

筆頭株主は、同社の親会社であるOrchestra Holdingsが87.21%を保有する。次いで公認会計士である有田佳史氏が6.76%、代表取締役を務める飯田啓之氏が2.29%を保有する。その他、同社の代表取締役である柳径太氏、取締役の女鹿慎司氏、中川義則氏が名を連ねる。

※本記事のグラフ、表は新規上場申請のための有価証券報告書の部を参考

 

 

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