
先週の資金調達トピック
先週の資金調達では、セレンディップ・コンサルティング、糖鎖工学研究所、ウェストユニティスが10億円以上の大型調達を実施した。セレンディップ・コンサルティングは中部地区を中心にコンサルティングを行う企業。
糖鎖工学研究所は高純度のヒト型糖鎖の大量調製法と、高純度の糖ペプチドおよび糖タンパク質の完全化学合成法を開発した。この技術によって、より安全で低コストのバイオ医薬品開発を可能にする。
ウェストユニティスは1984年に設立されたベテランの企業で、ソフト、ハードの両軸で開発を行う。ハードではメガネ型のウェアラブルデバイスを開発しており、すでに建設、医療、スポーツなどの現場において実績をもつ。今回の資金は次期商品の開発、企業買収などにあてるとされている。
またAIスタートアップである、シナモンが9億円もの資金調達を実施。シナモンは人に人らしい仕事をさせることを目的にAIプロダクトの開発、提供をする企業。主力であるサービス「Flax Scanner」は文章を自動認識、データ入力を行ってくれるもの。ディープラーニング技術を用いてその文章の特徴を抽出することによってフォーマットが異なるものに対しても、対応していることに強みをもつ。すでに金融、保険業界で使用されており、2022年までにはAIエンジニア500人体制を目指している。
先週資金調達をした企業、金額の一覧
調達額:1200百万円(日本ベンチャーキャピタル)
中部地区を中心としたコンサルティング会社。事業承継などの支援も行う
調達額:非公表(BASE Partners)
スマートスピーカーのシステム開発
調達額:非公表(赤坂優、佐々木翔平、佐藤裕介)
古着情報メディア「古着女子」を運営。同メディアはinstagramのアカウントであり、5ヶ月で10万ものフォロワーを獲得。ECサービスのリリースも6月中に予定している。
調達額:非公表(NTTドコモ・ベンチャーズ)
パナソニック出身メンバーを中心に設立された企業で、大規模集積回路の設計を手がけている。映像解析やディープラーニングなどのAI処理を高速・低消費電力で可能にする技術に強みをもつ。
調達額:520百万円( ANA ホールディングス、エイチ・アイ・エス ハウステンボス みずほキャピタル、オプティマ・ベンチャーズ)
有人宇宙船の開発を目指す愛知県の企業。今回の資金をもとに新型エンジンや飛行実験機の開発に本格に着手をする。
調達額:420百万円(富士通、三菱UFJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、文化放送、アニコム キャピタル、LINE Ventures)
チャットボット、チャットツールの開発を行う。社員の多くが外国籍をもち、グローバルなチームで形成されている。
調達額:400百万円(三井住友信託銀行、ジョーンズ ラング ラサール、プロネクサス)
不動産マーケットを軸に、不動産投資に関するポータルサイト、コミュニティサイト、メール配信サービスなどを運営を行う。
調達額:600百万円(SOMPOホールディングス、積水化学工業、加賀電子、ケイアイスター不動産)
アプリ連動型セキュリティデバイスを開発。ドアや窓の微細な振動を感知し、大音量でアラームをならすとともにアプリに通知がいく仕組みになっている。
調達額:900百万円(みずほ銀行、三井住友銀行からは融資(総額1億円)SBIインベストメント みずほ銀行 三井住友銀行、FFGベンチャービジネスパートナーズ、伊藤忠テクノソリューションズ、ソニー、TIS)
人に人らしい仕事をさせる事を目標にディープラーニングを活用した文章読み取りサービスの開発などを行う。今後は音声聞き取りサービスにも注力する考え。