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スマホゲーム「クラッシュフィーバー」など運営、ワンダープラネットのIPOサマリー

スマートフォンを中心としたスマートデバイス向けアプリ・ゲームの企画、開発、運営、販売を行うエンターテインメントサービス事業を展開するワンダープラネット株式会社(以下、ワンダープラネット)が東京証券取引所マザーズに上場承認された。承認日は2021年5月7日で、同年6月10日に上場を果たす。 ワンダープラネットは、「楽しいね!を、世界中の日常へ。」というミッションを掲げ、国・言語・文化・年齢・性別などあらゆる壁を越えて誰もが楽しめるプロダクト・サービスを創り、コミュニケーションを通じた“笑顔”を世界の隅々まで広げることを目指している。2012年9月の創業からおよそ8年10ヶ月での上場となる。 本記事では、新規上場申請のための有価証券報告書Ⅰの部の情報をもとに、同社のこれまでの成長と今後の展望を紐解いていく。 )目次 売上高は4年で1.9倍に、営業利益も黒字化を達成

スマートフォンを中心としたスマートデバイス向けアプリ・ゲームの企画、開発、運営、販売を行うエンターテインメントサービス事業を展開するワンダープラネット株式会社(以下、ワンダープラネット)が東京証券取引所マザーズに上場承認された。承認日は2021年5月7日で、同年6月10日に上場を果たす。

ワンダープラネットは、「楽しいね!を、世界中の日常へ。」というミッションを掲げ、国・言語・文化・年齢・性別などあらゆる壁を越えて誰もが楽しめるプロダクト・サービスを創り、コミュニケーションを通じた“笑顔”を世界の隅々まで広げることを目指している。2012年9月の創業からおよそ8年10ヶ月での上場となる。

本記事では、新規上場申請のための有価証券報告書Ⅰの部の情報をもとに、同社のこれまでの成長と今後の展望を紐解いていく。

売上高は4年で1.9倍に、営業利益も黒字化を達成

上図は過去5年間の売上高と営業利益の推移である。売上高は2016年8月期からの4年、2020年8月期には約1.9倍に成長。営業利益は、2020年8月期に3億1,296万円の黒字化を達成しており、2021年2月期においても増益が見込まれる。

増収増益の要因として、2015年7月にリリースしたオリジナルタイトル「クラッシュフィーバー」の成長が挙げられる。日本国内のみでなく、繁体字中国語版、英語版による海外展開も推進した同タイトルは、2018年4月に全世界ダウンロード数1,000万を突破。さらに、2020年12月には1,200万ダウンロードを達成し、力強い収益源として成長した。

また、LINEとの協業タイトル「ジャンプチ ヒーローズ」も日本版および繁体字中国語版を配信し、全世界のダウンロード数は1,100万を超えている。

さらに、2020年9月にはサムザップとの協業タイトル「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ」繁体字中国語版の配信を開始し、ダウンロード数は100万を突破。

今後も引き続き、既存サービスのグロースに向けた施策の実行と、新たなヒットタイトルの創出に注力していく方針だ。

スマホゲームによる課金収入を中心としたエンターテイメント事業を展開

ワンダープラネットは「エンターテインメントサービス事業」の単一セグメントである。スマートフォンを中心としたスマートデバイス向けアプリ・ゲームの企画、開発、運営、販売を行うエンターテインメントサービス事業を主とし、Apple、Googleが運営するプラットフォームを通じてユーザーに提供している。

同社の提供するタイトルは、ユーザーが無料でダウンロードして楽しむことができる。アプリ・ゲーム内での一部アイテムの獲得や機能拡張を行う際に、課金が必要となるフリーミアムモデルを採用しており、課金により得られた金額が収入となる。

なお、同社が開発し、Apple、Googleが運営するプラットフォームから直接配信を行うサービスは、協業パートナーへの収益分配額を控除した金額を同社売上高として計上しており、プラットフォームからは課金収入より手数料を除いた金額を受領。一方で、同社が開発・運営などを担当し協業パートナーが配信を行うタイトルは、契約に基づき協業パートナーから受領する金額を同社売上高としている。サービス毎にリスクやリターンの見極めを行い、配信の方式や協業の内容を検討のうえで、事業展開を行っている。

3種のタイトル分類、リスクヘッジと収益性の双方を確保するポートフォリオを構築

同社は、自社開発によるオリジナルタイトルおよび他社IPタイトルの日本国内・海外展開、他社開発によるIPタイトルの海外展開を行っている。

以下の分類にてバランスの良いポートフォリオを形成し、高い成長性の確保と安定的な収益基盤の構築を実現している。

①自社開発タイトル(オリジナル):「クラッシュフィーバー」など
企画・開発・運営のすべてを自社で一貫して行うことができる点が強みで、収益性の高いビジネスモデルを構築。②自社開発タイトル(他社IP):「ジャンプチ ヒーローズ」など
IPのファンのうち一定数をタイトルのユーザーとして獲得できる可能性があり、その潜在的なユーザーが満足できる企画・開発・運営力が強み。
協業パートナーとの分配が生じるため、収益率はオリジナルタイトルに比べると低くなる一方、費用負担が抑えられリスクが低減できるのが特徴。③他社開発タイトル(海外):「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ」など
日本で実績があり、かつ海外未配信の他社タイトルを対象に、短期間で海外向けに開発を行い、リリース後も安定した運営を行うことができる点が強み。
IPを保有する協業パートナーへの収益分配が必要となるものの、開発費用が抑えられ短期間でのリリースが可能。

また、同社では独立した3つのスタジオにて、アプリ・ゲームの企画・開発・運営を行っている。

自社開発タイトルでヒットが続く「名古屋スタジオ」、海外展開を一気通貫する「グローバルスタジオ」。2016年2月に子会社化、2018年9月に吸収合併したタノシム株式会社のメンバーが中心となり、ゲーム以外の領域を含め協業パートナーとの新規チャレンジを担う「タノシムスタジオ」の3つのスタジオで構成されている。

それぞれのスタジオが持つ方針や特徴を活かして開発に取り組みながら、場合に応じて、スタジオ横断でのサービスの企画・開発・運営にも注力している。

日本のモバイル向けゲーム市場の規模は約1.2兆円、今後も継続的な成長が見込まれる

2020年のPCやコンソール、スマートフォンも含めたゲーム市場全体は全世界で1,593億ドル(約17兆円)、2023年には2,179億ドル(約23兆円)の市場に成長すると予想されている(注1)。

また、ゲーム市場のうち最も大きな割合を占めるモバイル向けゲーム市場は、2020年には全世界で約7.7兆円、アジア全体では約4.2兆円、うち日本が約1.2兆円となっており、今後も市場全体の成長が予想される。

注1:newzoo「The World’s 2.7 Billion Gamers Will Spend $159.3 Billion on Games in 2020; The Market Will Surpass $200 Billion by 2023」角川アスキー総合研究所「ファミ通モバイルゲーム白書2021」をもとに、1ドル=108円にてワンダープラネットが算出

既存タイトルの維持拡大と、新規タイトルへの戦略的な投資を両立

同社は、「楽しいね!を、世界中の日常へ。」というミッションの実現に向け、国内・グローバル市場をターゲットにスマートデバイス向けアプリ・ゲームの企画・開発・運営・販売を始めとするエンターテインメントサービス事業に今後も注力していく。

既存タイトルの維持・拡大と、新規タイトルや成長領域への戦略的な投資を両立した上で、売上と利益の双方の拡大を狙う。経営上の指標として、タイトル・サービス毎のユーザー数を重視しており、多くのユーザーに長期的に親しまれるサービス運営に努めていく方針だ。

既存タイトルにおいては、ユーザーからの継続的な愛着を醸成することを意識し、中長期な安定運営を図っていく。新規タイトルに関しては、ユーザーニーズの的確な把握、ニーズに合った企画・開発・運営・プロモーションの積極的な推進、開発スケジュールや費用管理の徹底に取り組む姿勢だ。

また、同社は事業上および財務上の優先的に対処すべき課題として、以下の8つを挙げている。

①魅力的なプロダクト・サービスの提供
②ゲームの安全性および健全性の強化
③海外市場展開の強化
④ユーザー獲得およびエンゲージメントの強化
⑤組織体制の強化と内部統制およびコンプライアンス体制の強化
⑥システム基盤の強化
⑦技術革新への対応
⑧財務基盤の強化

ゲームの安全性および健全性については、リアル・マネー・トレード(注2)、不適切な水準での有料アイテムの出現確率、未成年による高額課金などの社会的問題をふまえ、対応の強化と各種法的規制や業界団体のガイドラインの遵守に取り組む方針を示している。

組織体制の強化においては、開発部門を中心に、高度な専門性を有する人材の継続的な採用・育成・維持に取り組む。また、人事評価制度や福利厚生等の人事制度構築、内部統制およびコンプライアンス体制の充実・強化を図っていく。

技術革新への対応に関しては、先端的なテクノロジーを基盤にした新サービスやデバイス等の普及に対して、適時に対応を進める体制を整えていく方針だ。

注2:ゲーム内アイテム等のオークションサイト等における、実際の金銭の移動を伴う売買のことを指す

6回の資金調達を実施し、累計で27億円超を調達

2012年9月の設立から約4年後の2016年に、グローバル・ブレインとLINE Venturesを引受先として2億円を調達。 その後、2016年から2019年にかけて、ニッセイ・キャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、日本アジア投資、みずほキャピタル、Eight Roads Ventures Japan、日本ベンチャーキャピタル、海外需要開拓支援機構を新規で投資先に迎え入れている。 これまで6回の資金調達を実施し、累計で27億3,519万円を調達している。 想定時価総額と上場時主要株主 上場日は2021年6月10日を予定しており、上場する市場は東証マザーズとしている。また、大和証券が主幹事を務める。 今回の想定価格は、2,410円である。調達金額(吸収金額)は5.24億円(想定発行価格:2,410円 × OA含む公募・売出し株式数:217,600株)、想定時価総額は、51.80億円(想定発行価格:2,410円 ×上場時発行済株式総数:2,149,412株)となっている。

2012年9月の設立から約4年後の2016年に、グローバル・ブレインLINE Venturesを引受先として2億円を調達。

その後、2016年から2019年にかけて、ニッセイ・キャピタルSMBCベンチャーキャピタル日本アジア投資みずほキャピタルEight Roads Ventures Japan日本ベンチャーキャピタル海外需要開拓支援機構を新規で投資先に迎え入れている。

これまで6回の資金調達を実施し、累計で27億3,519万円を調達している。

想定時価総額と上場時主要株主

上場日は2021年6月10日を予定しており、上場する市場は東証マザーズとしている。また、大和証券が主幹事を務める。

今回の想定価格は、2,410円である。調達金額(吸収金額)は5.24億円(想定発行価格:2,410円 × OA含む公募・売出し株式数:217,600株)、想定時価総額は、51.80億円(想定発行価格:2,410円 ×上場時発行済株式総数:2,149,412株)となっている。

公開価格:2,560円
初値:4,115円(公募価格比+1,555円 +60.7%)
時価総額初値:88.44億円

※追記:2021年6月11日

筆頭株主は同社代表取締役社長の常川友樹氏で、16.05%の株式を保有する。次いで、Eight Roads Ventures Japanが運営するJAPAN VENTURES I L.Pが11.93%、2013年11月に法律に基づき設立された官民ファンドの海外需要開拓支援機構(通称:クールジャパン機構)が10.97%の株式を保有。 同社取締役会長の石川篤氏は9.63%、グローバル・ブレインが運営するグローバル・ブレイン5号投資事業有限責任組合は8.39%の株式を持つ。 そのほか、ユナイテッド、ジャフコグループが運営するジャフコSV4共有投資事業有限責任組合、同社取締役CGOの久手堅憲彦氏が名を連ねる。 ※本記事のグラフ、表は新規上場申請のための有価証券報告書Ⅰの部を参考 埋め込みタグ

筆頭株主は同社代表取締役社長の常川友樹氏で、16.05%の株式を保有する。次いで、Eight Roads Ventures Japanが運営するJAPAN VENTURES I L.Pが11.93%、2013年11月に法律に基づき設立された官民ファンドの海外需要開拓支援機構(通称:クールジャパン機構)が10.97%の株式を保有。

同社取締役会長の石川篤氏は9.63%、グローバル・ブレインが運営するグローバル・ブレイン5号投資事業有限責任組合は8.39%の株式を持つ。

そのほか、ユナイテッドジャフコグループが運営するジャフコSV4共有投資事業有限責任組合、同社取締役CGOの久手堅憲彦氏が名を連ねる。

※本記事のグラフ、表は新規上場申請のための有価証券報告書Ⅰの部を参考

 

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