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親会社は「TikTok」運営のBytedance――中国メディア大手Toutiaoとは

中国テック企業3強の Baidu(百度)・Alibaba(阿里巴巴)・Tencent(騰訊)、通称「BAT」に続く3大中国企業をご存知だろうか。Toutiao(以下、今日頭条)・Meituan–Dianping(美団点評)・Didi Chuxing(滴滴出行)、通称「TMD」だ。

中国テック企業3強の Baidu(百度)・Alibaba(阿里巴巴)・Tencent(騰訊)、通称「BAT」に続く3大中国企業をご存知だろうか。Toutiao(以下、今日頭条)・Meituan–Dianping(美団点評)・Didi Chuxing(滴滴出行)、通称「TMD」だ。

今回はTMDのひとつである今日頭条について掘り下げていく。
今日頭条は2017年度10大ユニコーンランキングにおいて7位時価総額約2.2兆円を誇るメディア企業だ。

親会社は「TikTok」などを展開しているBytedance

同社は月間アクティブユーザーが1.8億人を突破した『Tik Tok』やショートムービーアプリの『Ixigua(西瓜视频)』『TOPBUZZ』、カメラアプリの『Faceu』などの人気アプリを展開しているBytedanceの子会社だ。

2012年に北京で設立され、張一嗚氏が代表を務めている。張一嗚氏は南京大学でソフトウェアエンジニアリングを専攻したのち『Kuxun(*1)』でテクノロジーディレクターとして40名ものエンジニアチームを率いた経験を持っている。彼はこれまで不動産検索ポータルを含むいくつかのベンチャーも設立している。

*1:中国のフライト・ホテル検索エンジン

同社は2016年末にはシリーズ DラウンドでSequoia Capital や中国建設銀行の投資部門であるCCB International(建設国際)などの投資家から10億米ドル(日本円で約1160億円、1ドル=116円換算)の資金調達に成功している。また2017年2月にはショートムービーを簡単に作成できる人気アプリ「Flipagram」を買収。グローバル展開も進めており2018年現在北米をはじめ、ブラジル、インド、東南アジア、日本に支社を設けている

平均利用時間74分のニュースアプリ

今日頭条は「あなたが興味あるニュースこそ、ヘッドラインである」というキャッチコピーのもと、主に中国大手ニュースアプリ「Toutiao」を開発・運営を行っている。同サービス名は中国語で「本日のヘッドライン」という意味を持つ。

一日に読まれる記事数は13億本、ビデオの再生数は15億回以上2018年時点でDAUは1.2億人を突破するなど、世界でも有数の規模を誇っている。そして、何よりも驚くべき点は一日あたりの平均滞在時間が74分ということだ。ほか人気アプリと比較しても一目瞭然である。

一日に読まれる記事数は13億本、ビデオの再生数は15億回以上。2018年時点でDAUは1.2億人を突破するなど、世界でも有数の規模を誇っている。そして、何よりも驚くべき点は一日あたりの平均滞在時間が74分ということだ。ほか人気アプリと比較しても一目瞭然である。参考:https://www.recode.net/2018/6/25/17501224/instagram-facebook-snapchat-time-spent-growth-data
https://www.economist.com/business/2017/11/18/toutiao-a-chinese-news-app-thats-making-headlines

一体なぜ今日頭条はここまでのユーザーを獲得し、驚異の滞在時間を記録することができたのか。

もともと中国国内においてニュースアグリゲーション市場は非常に競争率が高く、2012年からSinaやNetEase、Sohu、Tencentなど多くのポータルサイトはモバイルニュースアプリを開発していた。これらの企業は社内の編集担当者が掲載するニュースを選別していた。

これに対し、今日頭条はデータ分析および推薦アルゴリズムを活用することにより差別化に成功。同プラットフォームではユーザーのソーシャルでの行動履歴を分析し、地域や年齢、関心に応じてパーソナライズしたコンテンツを提供している。同じくAIを用いてインフィード広告もアプリ内に表示しており、これによりマネタイズを実現している。

2018年内にニュースフィード広告から約40億ドルから70億ドルの収益を見込んでおり、2020年までに100億ドルの広告収益を達成したいとCEOの張氏は考えているという。

TMDとして注目を集めている今日頭条だが、急激に追い上げてきている競合がいる。「Qutoutiao(以下、趣头条)」だ。

TMDとして注目を集めている今日頭条だが、急激に追い上げてきている競合がいる。「Qutoutiao(以下、趣头条)」だ。

趣头条は2016年に上海で設立され、ニュースレコメンドアプリ「Qutoutiao」の開発・運用を行う。同サービスも今日頭条と同じくAIを用いたコンテンツ推薦エンジンを使用しユーザープロファイルに基づいた記事やビデオをアプリ内で提供している。

何よりも注目すべき点はTencentによりバックアップされていることだ。2018年3月にはTencentから約106億円以上の資金調達を実施し、2018年8月には米国IPOを申請、さらに注目を集めている。

何よりも注目すべき点はTencentのによりバックアップされていることだ。2018年3月にはTencentから約106億円以上の資金調達を実施し、2018年8月には米国IPOを申請、さらに注目を集めている。

ハングリーであれ、若いままであれ(Stay Hungry, Stay Young)

今日頭条の成長の影には、社員教育もあるのかもしれない。CEOを務める張一嗚氏は自社社員の成長に対する強い想いと熱意を持っている。今年2月に行われた同社の新人研修でのスピーチでこのように述べた。(一部省略・表現の変更あり)

「ジョブズは『ハングリーであれ、愚かであれ』という名言を残したが、わたしはそれを『ハングリーであれ、若いままであれ』に変えたいと思う。もちろん『ハングリーであれ』は好奇心と知識と野心に対する渇望を表すが、ではなぜ『若いままであれ』なのか?

私は若者には多くのアドバンテージがあると思う。彼らのアドバンテージは、規則や規制がないところやエゴを持っていないところ、しばしばルールを破るところ、懸命に働くところ、妥協しないところ、洗練されていないところなどだ。

私が見てきた2000人以上の若者で、大学卒業後10年経ってもこの若者の素晴らしい性質を持っている人がいる。その人たちに共通しているのは若いままなことだ。

若いままでいるということは制限を設けることなく絶えず成長することだ。私がよく見るケースは、卒業後スキルを向上させるがある時点で成長を自分で止めてしまうケースだ」

若いままでいるということは制限を設けることなく絶えず成長することだ。私がよく見るケースは、卒業後スキルを向上させるがある時点で成長を自分で止めてしまうケースだ」

張氏は現状に満足することなく常に向上心を持ち成長しつづけることの重要さを語る。ほかにも優秀な社員の共通項として

・好奇心を持っていて常に新しいことや知識・スキルを身につけたいという意識がある
・不確かなことでもポジティブ
・平凡でない
・自分に誇りを持ちすぎていない、満足しすぎていない
・大切な決断をなす際に長期的スパンで考えることができる

ことを挙げた。

今日頭条の親会社BytedanceのCEOでもある彼は近日中に30億ドルの調達を予定している。次期BATとして注目を集めているTMDのひとつである同社。中国を代表するメディア企業として今後もパーソナライズを重視したユーザー体験を提供し続けるに違いない。

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