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医療ヘルスケアの未来をつくるメドレーのIPOサマリー

現在日本では、医療福祉領域における計画経済化が図られている。
計画経済とは、資源配分を市場の競争メカニズムに委ねるのではなく、国家のバランスに基づいた計画によって配分される体制のことだ。

実際に「地域医療構想」が制度化されており、政府が各病院の医療機能を推計して、明確な機能分化と連携を推し進めることで、より効率的な医療提供体制を実現する取り組みが行われている。
しかし、規制や需給調整による影響から、自由経済と比較して複雑な産業になりやすく、テクノロジーの活用が遅れているのが現状だ。

そこで、医療分野においてテクノロジーを浸透させ、社会の課題解決に取り組むのが株式会社メドレー(以下、メドレー)だ。「医療ヘルスケアの未来をつくる」というミッションのもと、テクノロジーを活用した事業やプロジェクトを通じて「納得できる医療」の実現を目指す。

※STARTUP DBの企業ページにてメドレーの基本情報・資金調達情報を確認する

同社は、2019年11月8日に東京証券取引所マザーズ市場への新規上場が承認され、2019年12月12日に上場を果たした。

本記事では、同社のこれまでと今後の動向を紐解いていく。

医療分野において多角的に事業を展開

メドレーの事業は、人材採用プラットフォーム事業、医療プラットフォーム事業、新規開発サービスの3つに分類される。

医療ヘルスケア分野における日本最大級の人材採用プラットフォーム「ジョブメドレー」の運営を行う一方、オンライン診療支援システム「CLINICS」 を中核とした医療プラットフォームにより、患者と医療機関の双方がテクノロジーの恩恵を受けられる環境づくりに注力している。

また、新規開発サービスとして、患者のための医療情報サービス「MEDLEY」、介護施設情報サービス「介護のほんね」など、生活者に向けた適切な情報提供にも取り組む。

2019年3月には株式会社NaCIメディカルを完全子会社化し、医事会計ソフトウェア「ORCA」の開発受託と、診療所における活用・保守サポートを主要業務とする新設会社を立ち上げた。

順調にサービス拡大を続ける主軸「ジョブメドレー」

「ジョブメドレー」は、医療介護従事経験者によって運営されている就職・復職・転職のための求人サイトだ。求職者と事業所のよりよいマッチングと、未就業の有資格者の復職支援を通して、医療ヘルスケア分野の人材不足と、地域偏在課題の解決に寄与している。

医療ヘルスケア領域における事業所数の27%に相当する17.5万事業所(2019年9月30日時点)を顧客として獲得し、そのうち半数が実際に求人を掲載している。総掲載件数は19.1万件(2019年9月30日時点)に上り、2017年からの2年半で顧客事業所数は2倍に近づきつつある。

医療ヘルスケア領域における事業所数の27%に相当する17.5万事業所(2019年9月30日時点)を顧客として獲得し、そのうち半数が実際に求人を掲載している。総掲載件数は19.1万件(2019年9月30日時点)に上り、2017年からの2年半で顧客事業所数は2倍に近づきつつある。

また、各事業所が継続してサービスを利用し、求人の幅を拡大させていることから、事業所当たりの売上額も増加を続けており、収益性の高い事業モデルを完成させている。 「ジョブメドレー」が拡大を続けてきた要因は3つ挙げられる。 ①ダイレクトリクルーティング機能 ②成果報酬が低単価 ③医療関係の職業のうち、医師・看護師・薬剤師以外の7割の職種にも対応 ①「ジョブメドレー」は、スカウトメッセージ送信機能などに基づくダイレクトリクルーティングに強く、積極的な人材確保が求められる医療業界では、特に需要が高い。2019年12月第3四半期期間だけでも、43.5万通のスカウトが送信されており、医療機関における人材採用に大きく貢献している。 ②人材採用業界において、成果報酬は採用者の年収の20〜35%が相場であるのに対し、「ジョブメドレー」は2〜13%という低水準を保っている。オンラインの徹底化によって、ヒアリング・条件調整・面接設定・コミュニケーションまで全てオンライン上で、求職者と事業所だけで完結できる低コスト構造を築いている。 ③これまで医療分野の人材プラットフォームは、医師・看護師・薬剤師の三職種のみを取り扱うものが多かったが、これらは医療関係従事者の3割しか占めていない。「ジョブメドレー」は残りの7割の職種にも対応することで、幅広い繋がり・顧客・求人掲載を入手できる事業モデルを実現した。 日本における医療ヘルスケア従事者の数が700万人である中、「ジョブメドレー」のサービス提供開始から2019年9月末までの累計登録会員数は約15%の53.3万人にも及ぶ。 他にも、事業所のインタビュー記事や、バナー広告への掲載など、充実したオプション機能も、「ジョブメドレー」の人気を支える要因だ。

また、各事業所が継続してサービスを利用し、求人の幅を拡大させていることから、事業所当たりの売上額も増加を続けており、収益性の高い事業モデルを完成させている。

「ジョブメドレー」が拡大を続けてきた要因は3つ挙げられる。
①ダイレクトリクルーティング機能
「ジョブメドレー」は、スカウトメッセージ送信機能などに基づくダイレクトリクルーティングに強く、積極的な人材確保が求められる医療業界では、特に需要が高い。2019年12月第3四半期期間だけでも、43.5万通のスカウトが送信されており、医療機関における人材採用に大きく貢献している。
②成果報酬が低単価
人材採用業界において、成果報酬は採用者の年収の20〜35%が相場であるのに対し、「ジョブメドレー」は2〜13%という低水準を保っている。オンラインの徹底化によって、ヒアリング・条件調整・面接設定・コミュニケーションまで全てオンライン上で、求職者と事業所だけで完結できる低コスト構造を築いている。
③医療関係の職業のうち、医師・看護師・薬剤師以外の7割の職種にも対応
これまで医療分野の人材プラットフォームは、医師・看護師・薬剤師の三職種のみを取り扱うものが多かったが、これらは医療関係従事者の3割しか占めていない。「ジョブメドレー」は残りの7割の職種にも対応することで、幅広い繋がり・顧客・求人掲載を入手できる事業モデルを実現した。

日本における医療ヘルスケア従事者の数が700万である中、「ジョブメドレー」のサービス提供開始から2019年9月末までの累計登録会員数は約15%53.3万人にも及ぶ。

他にも、事業所のインタビュー記事や、バナー広告への掲載など、充実したオプション機能も、「ジョブメドレー」の人気を支える要因だ。

2019年度グッドデザイン・ベスト100を受賞した「CLINICS」

クラウド診療支援システム「CLINICS」はスマホを活用した遠隔診療サービスで、障害や地理的な問題で病院に物理的に行くことが難しい患者の問題や、診察の待ち時間が長いといった問題を解決する。

また、オンライン予約とクラウドカルテの提供も行っているため、遠隔診療に携わらない医療機関でも、オンライン予約とクラウドカルテ機能のみを導入しているという例も多く、普及が拡大している。

「クラウド診療支援システムCLINICS」はスマホを活用した遠隔診療サービスで、障害や地理的な問題で病院に物理的に行くことが難しい患者の問題や、診察の待ち時間が長いといった問題を解決する。 また、オンライン予約とクラウドカルテの提供も行っているため、遠隔診療に携わらない医療機関でも、オンライン予約とクラウドカルテ機能のみを導入しているという例も多く、普及が拡大している。 「クラウド診療支援システムCLINICS」は、2019年度グッドデザイン・ベスト100を受賞するなど、その操作性の高さと便利さは医療機関から大きな支持を得ている。

クラウド診療支援システム「CLINICS」を利用している医療機関は2019年9月末時点で1176ヶ所に上り、日本の全医療機関の約1.7%を占めている。今後もさらなるサービスの拡大が期待される。

「CLINICS」は、2019年度グッドデザイン・ベスト100を受賞するなど、その操作性の高さと便利さは医療機関から大きな支持を得ている。

医療情報を集約した「MEDLEY」

「MEDLEY」は、750名の医師の協力を元に、1400種以上の病気、3万種以上の医薬品、16万以上の医療機関の情報を集約し、無償公開しているプラットフォームである。

中立的な視点を保つために累計23万回以上の改訂を積み重ね、原稿作成・改訂時のチェックを多角的な視点で行なっている。

また、一般ユーザーが入力した症状を罹患可能性の高い疾患と結びつけ、早期発見につなげる「症状チェッカー」の機能も備えている。

新規開発サービス「介護のほんね」

「介護のほんね」は介護施設・老人ホームの検索サイトで、10万以上の介護施設の基本情報や口コミを掲載している。

現在は、介護施設へ入居者を紹介する事で得られる成果報酬が主な収益形態である。新規事業段階のため、最適な収益構造について模索中で、これからの成長が期待されるサービスだ。

転職や就職の活発シーズンにおける利益に基づいた成長計画

毎年、第2四半期に相当する4月は転職や就職が最も活発なシーズンであり、売上高が偏重する傾向にある。 長期的な視点で見ると、売上高は伸び続ける流れにある。 一方、メドレーは積極的な成長投資を続けているため、営業損失を計上することも多い。しかし、毎期第2四半期における営業利益によって、通期の合計では安定した営業利益を確保できているといえる。

毎年、第2四半期に相当する4月は転職や就職が最も活発なシーズンであり、売上高が偏重する傾向にある。

長期的な視点で見ると、売上高は伸び続ける流れにある。

一方、メドレーは積極的な成長投資を続けているため、営業損失を計上することも多い。しかし、毎期第2四半期における営業利益によって、通期の合計では安定した営業利益を確保できているといえる。

収益を支える人材採用プラットフォーム事業

 2017年以来、メドレーの売上高は伸び続けている。その内訳をみると、常に8割前後の売り上げを人材プラットフォーム事業が占めており、2019年度は全体の87%にも及ぶ。 医療プラットフォーム事業も安定した売上高を確保しており、今後のさらなる売上の成長に期待が寄せられる。

2017年以来、メドレーの売上高は伸び続けている。その内訳をみると、常に8割前後の売り上げを人材プラットフォーム事業が占めており、2019年度は全体の87%にも及ぶ。

医療プラットフォーム事業も安定した売上高を確保しており、今後のさらなる売上の成長に期待が寄せられる。

続いて営業損益に注目すると、売上高と同じく、収益を大きく牽引しているのは人材プラットフォーム事業である。2019年の営業利益は9月30日時点の数値にも関わらず、2017年通期の営業利益の338%に達し、大幅な増加を遂げている。 一方、医療プラットフォーム事業と新規開発サービスの両者はともに赤字が悪化を続けている。成長投資として、サービスの拡充や人員採用を積極的に行なっていることが原因だと考えられる。

続いて営業損益に注目すると、売上高と同じく、収益を大きく牽引しているのは人材プラットフォーム事業である。2019年の営業利益は9月30日時点の数値にも関わらず、2017年通期の営業利益の338%に達し、大幅な増加を遂げている。

一方、医療プラットフォーム事業と新規開発サービスの両者はともに赤字が悪化を続けている。成長投資として、サービスの拡充や人員採用を積極的に行なっていることが原因だと考えられる。

当期純損失の計上が続くも、黒字化はみえている

主要指標において注意すべきなのは、当期純利益が2018年通期と2019年の累計(9月30日時点)において、ともに赤字を計上していることである。そのため、ROEの数値もマイナスに留まっている。 2018年度において、メドレーは積極的な採用やサービス拡充を行ったことで販管費がかさみ、約1億円の営業損失を計上していた。特別損失が重なり、2018年度の当期純損失は約1億5356万円に達していた。 一方、2019年度では、売上総利益の大幅な増加により、4億2826万円の営業利益を確保。特別損失を差し引いた四半期純損失が3810万円に留まり、損失の度合いが前年より小さくなっている。今後も成長を継続できれば、事業の黒字化は見えている。

主要指標において注意すべきなのは、当期純利益が2018年通期と2019年の累計(9月30日時点)において、ともに赤字を計上していることである。そのため、ROEの数値もマイナスに留まっている。

2018年度において、メドレーは積極的な採用やサービス拡充を行ったことで販管費がかさみ、約1億円の営業損失を計上していた。特別損失が重なり、2018年度の当期純損失は約1億5356万円に達していた。

一方、2019年度では、売上総利益の大幅な増加により、4億2826万円の営業利益を確保。特別損失を差し引いた四半期純損失が3810万円に留まり、損失の度合いが前年より小さくなっている。今後も成長を継続できれば、事業の黒字化は見えている。

流動比率の目安として、企業にとって100%以上は必要で、200%超えが望ましいとされている。また、自己資本比率は40%以上に達すると安全性が高い優良企業だと考えられている。

メドレー流動比率が118.22%自己資本比率が24.22%で、どちらも望ましい目安には達しておらず、短期的な返済能力、および借入金に依存した資金繰りが課題として考えられる。

IPO時株主について

今回の想定株価と当選株数は、それぞれ1,280円と15,824,000株であった。

吸収金額(調達金額)は202.5億円(想定発行価格:1,280円 × 当選株数:15,824,000株)で、想定時価総額は353.6億円(想定発行価格:1,280円 × 上場時発行済み株式総数:27,624,400株)となっている。

2019年12月12日、IPO初日の発行価格初値は1280円、時価総額初値は350,8億円となった。

筆頭株主は同社代表取締役社長の滝口浩平氏、続いて代表取締役医師である豊田剛一郎氏で、ふたりで合計36%近い株式を保有している。 2015年6月にメドレーが行った第三者割当増資の引受先であるグリーが保有株数では三番目である。また、メルカリのCEOである山田進太郎氏も6番目に多くの株式を保有している。 他にも、多くのVCが株を保有しているのが特徴といえる。 リターン予測は、グリーが24億640万円、MSIVC2012V投資事業運営の三井住友海上キャピタルが18億2656万円、インキュベイトファンドが17億9200万円、山田進太郎氏が10億2400万円となっている。

筆頭株主は同社代表取締役社長の滝口浩平氏、続いて代表取締役医師である豊田剛一郎氏で、ふたりで合計36%近い株式を保有している。

2015年6月にメドレーが行った第三者割当増資の引受先であるグリーが保有株数では三番目である。また、メルカリのCEOである山田進太郎氏も6番目に多くの株式を保有している。

他にも、多くのVCが株を保有しているのが特徴といえる。

リターン予測は、グリーが24億640万円、MSIVC2012V投資事業を運営する三井住友海上キャピタルが18億2656万円、インキュベイトファンドが17億9200万円、山田進太郎氏が10億2400万円となっている。

今後の展望

医療分野における人材採用プラットフォームは需要が高く、「ジョブメドレー」の普及率は上昇し続けている。「ジョブメドレー」を収益源として、「CLINICS」のサービス拡充と普及、および新規事業の投資や収益モデルの構築を推し進め、さらなる成長を図る方針を取ると思われる。

日本においては2025年に看護師が250万人必要とされ、医療分野における遠隔診療技術や人材事業は伸びしろが大きい。メドレーが提供するサービスは、今後も成長が続く分野に位置付けられるといえる。

また、日本だけに留まらず、世界的に慢性的な医療従事者不足が問題視されている。2030年には世界全体で新たに4000万人の医療従事者が必要になると予想されている。今後のサービス拡大のなかで、海外進出も視野に入ってくる可能性がある。

テクノロジーの活用を通して、医療ヘルスケアの未来をつくるというミッションを掲げるメドレーの、IPO後のさらなる躍進が期待される。

※本記事のグラフ、表は新規上場申請のための有価証券報告書Ⅰの部を参考に、STARTUP DB編集部にて作成

※メドレーでは現在採用強化をしています。

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