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マーケティング分析サービス提供「Macbee Planet」のIPOサマリー

マーケティング分析サービス提供「Macbee Planet」のIPOサマリー

近年、サブスクリプション型(以下、サブスク型)のサービス提供が拡大を続けている。2018年の国内サブスクの市場規模は、約5,627億円に達し、2023年には約8,623億円にまで成長が見込まれている。

サブスク型のサービス展開を行う企業にとって、一時的な売り上げよりも継続的な収益を確保することが優先課題となる。

そこで、最適なマーケティングによる新規顧客獲得と、「解約防止サービス」の提供によって企業の継続契約率の水準向上をサポートするのが、株式会社Macbee Planet(以下、Macbee Planet)である。

「革新的なマーケティングにより、世界を牽引する企業になる」をビジョンに掲げ、テクノロジーを活用したマーケティングソリューションを提供する同社は、2020年2月25日に東京証券取引所マザーズ市場への新規上場が承認され、2020年3月31日に上場を果たす。

本記事では、有価証券報告書を元に同社のこれまでの成長と今後の展望を紐解いていく。

データ解析とマーケティング分野において事業を展開

同社は、アナリティクスコンサルティング事業と、マーケティングテクノロジー事業のふたつの事業を軸にもつ。

アナリティクスコンサルティング事業は、データ解析プラットフォーム「ハニカム」が主軸となっている。クライアントのWeb広告をまとめて管理し、最適な広告掲載先を選定して、ランディングページへの流入率を高めることに寄与している。

また、マーケティングテクノロジー事業では、顧客転換率の向上と顧客解約率の低減にフォーカスしたサービス「Robee」の展開を行っている。

▼Web接客ツール「Robee」
サイトへの流入経路・トラフィック・オーディエンスデータ・行動パターンを収集し、消費者行動パターンを予測できる。各数値をレポート化して、課題抽出を行う。
「Robee」は他のWeb接客ツールと比ベて、新規顧客獲得と低価格にフォーカスし、低価格でのサービスを実現している。-特徴-
①Webページにタグを埋め込むだけですぐに使用できる
②システム利用料金が月額5万円〜
③【特許・特許出願中技術】
・インテリジェンスレスポンス
ユーザー属性に基づきチャットボットの会話の内容や情報量・送信速度を変化させ、人間と会話をしている状態に近づける技術。現在、特許出願中。
・ポップアップA/Bテスト
PV数・CV数・CTR・期間などの掛け合わせから、ポップアップのA/Bテストができる機能。特許取得済み。
▼「リテンションマーケティング by Robee」
サブスク型サービスの解約防止にフォーカスしたソリューション提供を行っている。解約防止チャットボットを軸とした解約理由の収集や、クラスタ分析、チャーンイン・チャーンアウト分析などを実施。ユーザーの解約タイミングを予測して、回避のためのシナリオ設計や施策を行い、リテンション率の向上をサポートする。

ビジネスモデル図

Macbee Planetが提供するサービスは、サービス申し込み・契約成立・商品購入などの指標において、クライアントとの間で設定している成果地点に到達できるよう、サポートを行う。

アナリティクスコンサルティング事業では、成果に連動した報酬を獲得し、その一部を同じく成果に連動して、流入元のメディアにも支払う。

マーケティングテクノロジー事業では、成果報酬型方式とサブスクリプション方式のふたつの形態にてサービス提供を行い、それぞれ成果に応じた報酬と、定額報酬を受け取る。

収益主軸のアナリティクスコンサルティング事業

事業別販売実績に注目すると、第五期第2四半期の時点で、アナリティクスコンサルティング事業が総売上高の約98%を占めており、同社の売上の主軸を担っていることが伺える。

一方、マーケティングテクノロジー事業は、第四期の売上高において、前年比約24倍を達成しており、著しい成長を見せている。今後のさらなるサービス拡大と収益増加が期待される。

販売先の比率としては、2020年4月期第2四半期累計において、広告代理店である株式会社大広が16.5%で首位に立ち、販売額は約6億円に及ぶ。なお、実際には株式会社大広を経由し、最終的なサービス提供先は主に株式会社SBIネオモバイル証券となっている。続いて、同じく広告代理店である株式会社クオラスが12.3%、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が11.1%を占める。

販売先の比率としては、2020年4月期第2四半期累計において、広告代理店である株式会社大広が16.5%で首位に立ち、販売額は約6億円に及ぶ。なお、実際には株式会社大広を経由し、最終的なサービス提供先は主に株式会社SBIネオモバイル証券となっている。続いて、同じく広告代理店である株式会社クオラスが12.3%、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が11.1%を占める。

売上高が1年で4.6倍、3年で6.5倍に

同社は、2015年8月に設立され、2015年8月にデータ解析プラットフォーム「ハニカム」、2017年11月にWeb接客ツール「Robee」をリリースしている。2016年度以降、売上高および当期純利益の両方において、力強い成長をみせている。

以下が、同社の売上高および当期純利益の推移である。

同社は、2015年8月に設立され、2015年8月にデータ解析プラットフォーム「ハニカム」、2017年11月にWeb接客ツール「Robee」をリリースしている。 2016年度以降、売上高および当期純利益の両方において、力強い成長を見せている。 以下が、同社の売上高および当期純利益の推移である。

収益が安定した2017年度以降も順調に成長を維持し、2018年度では売上高が33億6000万円に達し、2017年度の4.67倍を達成。さらに、翌年の2019年度では売上高が46億8500万円を超え、2017年度の6.5倍に及ぶ。

当期純利益も創業以降、伸長を続けており、今後もさらなる成長が見込まれる。

同社の著しい成長の要因として、以下の点が挙げられる。

①社会のトレンドやニーズを踏まえ、マーケティングに実用的に機能するツールの開発やアップデートに努めてきた。
②独自開発のテクノロジーツールを駆使したデータマーケティングを行うことにより、サービスを提供する業種の幅を拡大させてきた。
③現場の声を機能開発に取り入れたり、新機能リリースによって開発がマーケティングをリードしたりと、テクノロジー領域とマーケティング領域が互いに高め合ってきたことで、最先端で高品質なソフトウェアを提供してきた。

これらの要素を通じて、サービス受注やソフトウェア導入先の数が堅調に増加を続け、力強い成長につながったと考えられる。

B/S分析、収益性・効率性・成長性ともに高水準

B/S分析、収益性・効率性・成長性ともに高水準

まず注目してもらいたいのが、ROEである。ROEは一般的に10%〜20%を超えていると優良企業といわれているが、Macbee Planetは47%を超えている。自己資本を効率的に運用して利益を生み出せているといえる。

次に、総資本回転率をみていただきたい。総資本回転率は1.0回転が目安で、1.3回転以上であれば、優良水準にあると言われている。一方、Macbee Planetは3.47回転であり、資産を効率的に活用し、売上に繋げられていることが伺える。

最後に、成長性の面において、売上高成長率が39.37%、当期純利益伸び率が75.35%である。両方とも極めて高い水準にあり、今後もさらなる成長が期待される。

想定時価総額と主要株主

仮条件は1,830~1,990円、公募価格は1,830円である。調達金額(吸収金額)は21.1億円(公募価格:1,830円 × OA含む公募・売出し株式数:1,154,000株)、想定時価総額は55.1億円(公募価格:1,830円 × 上場時発行済み株式総数:3,010,000株)となっている。

想定時価総額と主要株主

筆頭株主は、同社取締役の資産管理会社であるMG合同会社で、保有割合は49.72%と、およそ半分近くを占める。続いては、同社代表取締役の小嶋雄介氏が26.30%、取締役の松本将和氏が11.66%の株式を保有している。第4株主は、同社の顧問税理士で、第2回新株予約権の受託者である長谷川正和氏である。

以降、同社取締役と従業員が名を連ねており、同社の取締役・顧問税理士・従業員のみで全株式を保有している。

上場後のさらなる躍進に期待

同社が事業展開を行う国内インターネット関連市場では、スマホやタブレットなど、インターネット利用端末の多様化が進んでいる。

インターネット利用人口は2018年末時点で、13~59歳の各年齢層において9割を超えている。また、人口普及率も79.8%と高い水準を維持している。LINE・Twitter・Facebookなどのソーシャルメディアにおいても、普及率が前年より5.3%の伸長を見せ、60.0%に達している。

また、ITRの調査によると、Web接客ツールの市場規模は、2016年は17億円で2019年には60億円に上るとされる。さらに、新規ベンダーの参入や、チャットによるリアルタイムのやり取りを望む顧客の増加を背景に、2021年には75億円に到達すると予測されている。

成長を続ける市場において、顧客生涯価値(LTV)や、顧客とのリレーションに着目したマーケティング支援活動に注力し、企業の継続的な収益確保に寄与するMacbee Planet

市場変化に対応して、新規機能開発やサービス拡大を推進する同社の、上場後の動きと今後のさらなる成長に期待が集まる。

※本記事のグラフ、表は新規上場申請のための有価証券報告書Ⅰの部を参考

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