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データ活用における革命を起こすインティメート・マージャーのIPO分析

スマートフォン、タブレットなどの様々なデバイスが利用されるようになり、インターネット広告技術が発展したことで、企業のマーケティングにおける選択肢は拡大してきた。一方で、インターネット上を流通する情報量は急速に増加し、膨大なデータの中から自社商品に真に関心を抱くユーザー群を見つけることが企業側のより大きな課題になっている。

スマートフォン、タブレットなどの様々なデバイスが利用されるようになり、インターネット広告技術が発展したことで、企業のマーケティングにおける選択肢は拡大してきた。一方で、インターネット上を流通する情報量は急速に増加し、膨大なデータの中から自社商品に真に関心を抱くユーザー群を見つけることが企業側のより大きな課題になっている。

その課題に対し、データマネジメントプラットフォーム(以下、DMP)事業を中心に、データの活用を通じて企業のオンライン、オフライン双方のマーケティングを支援しているのが株式会社インティメート・マージャー(以下、インティメート・マージャー)だ。

同社は、オーディエンスデータと、その分析結果を一望できるダッシュボードを備える「IM-DMP」を開発している。このサービスを顧客が利用することで、「IM-DMP」で保有する膨大なデータの中からより広告効果が高いと見込まれる消費者を抽出、ターゲティングすることが可能だ。このようにデータ活用における革命を起こそうとするインティメート・マージャーは、2019年9月17日に上場申請が正式承認され、同年10月24日に東証マザーズへ上場を果たす。

本記事では、同社のこれまでと今後の動向を紐解いていく。

データプラットフォーム「IM-DMP」による事業展開

DMPはデジタルマーケティングの領域におけるDSP、SSP、アドネットワークなどの延長線上にある、いわゆる”アドテクノロジー”の1つとして説明されることがある。しかし、同社が提供する「IM-DMP」はデジタルマーケティングの分野に限定されるものではない。

というのも、Webサイトへの来訪時に付与するブラウザ毎のID(同社では「IM-ID」の名称で管理)をキーとすることで、インターネット上で収集したオーディエンスデータを、テレビCM、ダイレクトメールなどのオフラインマーケティングにも応用が可能という特徴を持つからだ。

「IM-DMP」は、インターネット利用者の属性データベースとして、PC、スマートフォン、 タブレットなどで利用されるWebブラウザから得られる情報によって構築されている。1つのWebブラウザに1つのID(IM-ID)を割り当て、Webブラウザを最小構成単位としてインターネット利用者に関するデータベースになっている。

IM-IDにデモグラフィックデータ(性別、年齢、職業など)、ジオグラフィックデータ(居住地域など)、サイコグラフィックデータ(趣味、嗜好、興味、関心事項など)などの属性情報を集積する。そうすることで、Webブラウザをベースとした各ユーザーの特徴をより鮮明なものにできる。

他にもふたつのサービスを開発・運営している。

①「Select DMP」
IM-DMPにて保有しているオーディエンスデータを用いたBtoBマーケティングサービス。顧客企業の商品購入ニーズの高いキーワードを持つ企業群を抽出し、リアルタイムで購入ニーズの高い企業リストを生成できる
 
②「Performance DMP」
IM-DMPのフィルタリング技術を用いて、クライアント企業の商品に関するディスプレイ広告をコンバージョンし易いと推定されるユーザーを抽出、クリックや購買行動などの成果獲得を行うサービス

様々な企業とつながるビジネスモデル

収入源は主にふたつある。ひとつ目は広告代理店より受領するマーケティング費用。ふたつ目はクライアント企業(広告主)から受領するIM-DMP利用および、データコンサルティングによるデータマーケティング費用である。

収入源は主にふたつある。ひとつ目は広告代理店より受領するマーケティング費用。ふたつ目はクライアント企業(広告主)から受領するIM-DMP利用および、データコンサルティングによるデータマーケティング費用である。

代理店と広告主の双方との取引

主要顧客を見てみると、年ごとに得意先が入れ替わっているのが特徴だろう。2017年9月期決算時は電通とビジー・ビー、2019年9月期第3四半期累計期間はオプトといった広告代理店やデジタルマーケティング企業が主要取引先となっている。 また、2018年9月期決算は富士通が主要取引先であり、売掛金を見てみると資生堂など広告主であろう企業が多く見られる。

主要顧客を見てみると、年ごとに得意先が入れ替わっているのが特徴だろう。2017年9月期決算時は電通とビジー・ビー、2019年9月期第3四半期累計期間はオプトといった広告代理店やデジタルマーケティング企業が主要取引先となっている。

また、2018年9月期決算は富士通が主要取引先であり、売掛金を見てみると資生堂など広告主であろう企業が多く見られる。

方針としてオーディエンスデータの収集力及び分析力の強化に加えて、他社ツールとの連携数の増加により、プロダクトの強化を図っている。

「IM-DMP」を用いたオンラインマーケティングソリューションの拡販に努め、よりスピーディーにデータを活用したマーケティング施策を広めるため、広告代理店と連携した拡販を強化しており、2019年9月期では広告代理店であるオプトが主要取引先として名が上がっているのだろう。

オンライン、オフライン両輪での売上成長

インティメート・マージャーは「IM-DMP」を通じて、デジタルマーケティングとオフラインマーケティング両方の市場を手にかけている。

インターネット広告の市場規模は、2017年は1兆5,094億円、2018年は1兆7,589億円に達しており、オフライン全広告の市場規模のうち、テレビ、ラジオ、折込チラシ、ダイレクトメールの市場規模を合計すると、2017年は2兆8,639億円、2018年は2兆7,990億円の規模を有している。

市場規模の成長とともに、デジタルマーケティング領域、オフラインマーケティング領域の双方において、取得可能なデータの種類、データ量が増大している。これに伴うマーケティング全般へのデータ活用ニーズの高まりにより、データ活用分野は順調に拡大中だ。

実際に同社が提供する「IM-DMP」が2014年度から4年度連続でパブリックDMP市場における1位を獲得している。さらに、2018年度のシェア予測でもパブリックDMP市場で第1位としてランクインしている。

広告代理店と連携した拡販を強化していると同時に、2018年7月にニーズ検知型企業リスト生成サービス「Select DMP」をリリースした。独自の解析エンジンを用いて国内最大級のオーディエンスデータを企業内のアクティブニーズに変換・可視化し、リアルタイムに情報提供するBtoB向けのリードジェネレーションを目的としている。

さらにテレセールスやアウトバウンドコールにおけるホットリストとして提供し、高精度なリードジェネレーションを支援するなど、新市場となるSales Tech市場へ領域の拡大を進めてきたことで、売上は右肩上がりできている。

2018年9月期決算では、売上高とは反対に当期純利益は減少している。インティメート・マージャーは広告市場に留まらない多市場展開を目指しており、その先行投資と考えられる。事実市場の多角化に向け、2018年にはふたつの新規サービスをリリースしている。

2019年9月期第3四半期累計期間では、先行投資が実っており、2018年9月期通期と比較してすでに純利益は2倍に成長している。

安全かつ効率的な経営をするインティメート・マージャー

注目すべき指標は、流動比率、自己資本比率、総資本回転率だ。 まず流動比率をみて欲しい。、一般的な目安として200%を超えていれば優良だという。インティメート・マージャーの流動比率は267%と短期的な支払い能力が高いといえ、IPO後の短期的な成長は見込めるだろう。

注目すべき指標は、流動比率、自己資本比率、総資本回転率だ。

まず流動比率をみて欲しい。一般的な目安として200%を超えていれば優良だという。インティメート・マージャーの流動比率は267%と短期的な支払い能力が高いといえ、IPO後の短期的な成長は見込めるだろう。

次に、自己資本比率だ。自己資本比率が40%を超えると優良企業といわれる。インティメート・マージャーは60%を超えており、長期的にみても安定した経営が可能といえるだろう。

最後に、総資本回転率。この数値は高ければ高いほど、少ない資本で大きな売上を出していることになるが、理想数値は業界によって大きく異なる。概ね平均は1〜1.3回転といったところだ。そんななか、インティメート・マージャーの総資本回転率は2回転と、資本の2倍売上を出していることになり、効率よく資本を回せている。

想定時価総額とIPO時株主構成

今回の想定発行価格は2,320円である。調達金額(吸収金額)は6.9億円(想定発行価格:2,320円 × OA含む公募・売出し株式数:299,000株)、想定時価総額は約61.7億円(想定発行価格:2,320円 × 上場時発行済み株式総数:2,660,000.00株)となっている。

今回の想定発行価格は2,320円である。調達金額(吸収金額)は6.9億円(想定発行価格:2,320円 × OA含む公募・売出し株式数:299,000株)、想定時価総額は約61.7億円(想定発行価格:2,320円 × 上場時発行済み株式総数:2,660,000.00株)となっている。

インティメート・マージャーはフリークアウト(現:フリークアウト・ホールディングス)とPreferred Infrastructureの合弁にて設立されている。その後フリークアウトがPreferred Infrastructureより同社株式の50%を取得し、フリークアウトの連結子会社になっている。そのため、もっとも株式を保有しているのはフリークアウト・ホールディングスとなっている。

主要取引先でもある電通が3番目に多く株を所有し、また、多くのVCが株を保有しているのも特徴的だ。

VCのリターン予測は、電通が約7億円、MICイノベーションが約3億円、YJキャピタルが2.3億円と見込まれている。

※本記事のグラフ、表は新規上場申請のための有価証券報告書Ⅰの部を参考にSTARTUP DB編集部にて作成

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