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急激な成長を遂げるドローン市場、秘められた可能性とは?

急激な成長を遂げるドローン市場、秘められた可能性とは?

ドローン市場は今、新しいビジネスチャンスが広がる市場として、注目されている市場の一つ。

2017年までは、飛行に関してさまざまな規制をかけられていたが、2018年夏には、離島・山間部のドローン荷物輸送が解禁される見込みが立つなど、ドローンの商用利用に向けて動きが加速している。

5年で約4倍を見込む、加熱するドローン市場

インプレス総合研究所が行なった、「ドローンビジネス調査報告書2017」の市場予測によると、2017年度は533億円であった日本国内のドローン市場は、2022年度は2,116億円と、5年間で約4倍の急成長が見込まれている。

同調査では、ドローン市場をサービス、周辺サービス、機体の3つに分類した市場の予測も出している。サービス市場とは、ドローンを活用して提供した事業による売上の額。周辺サービス市場は、バッテリーなどの消耗品の販売額。機体市場とは、ドローン本体の販売額である。

ドローンを用いたサービス市場は、2017年度が市場全体の約40%であるのに対して、2022年度には、約70%にまで上昇することが見込まれ、急拡大することが予測される。

 

ドローンを用いたサービス市場は、2017年度が市場全体の約40%であるのに対して、2022年度には、約70%にまで上昇することが見込まれ、急拡大することが予測される。 5年で約4倍を見込む、加熱するドローン市場

各々の強みを活かし、急成長するドローンスタートアップ

ドローン市場で、急成長する日本発のドローン専門のスタートアップが複数ある。彼らは、それぞれが異なる武器を持つ。

・株式会社自律制御システム研究所
2013年創業の千葉大学発ドローンスタートアップ、株式会社自律制御システム研究所(以下、ACSL)は、さまざまな用途に活用できるドローン「PF1」を開発し、建物の点検から物流、災害対策のソリューションを提供する。ACSLは、2016年には楽天株式会社と協業し、ドローン配送サービス「そら楽」を開始したことで話題を集めた。
創業社長である野波健蔵氏は、マルチコプター(*1)開発の第一人者であり、日本ドローンコンソーシアムの会長を務めるほどのドローン業界の重要人物。
ドローンビジネスを行う企業は複数あるが、ACSLのようにメーカーとして開発、生産、販売まで一貫して行っている企業は少ない。さらに、同社は国内で唯一ドローンのCPUの開発も行なっている。ドローンのCPUを開発する企業は世界でも少なく、ドローン専業の企業として、日本初の上場も期待されている。
2013年創業のスタートアップながら、CPUを開発するなど業界を牽引するACSL。同社無しににドローンスタートアップについて語ることはできない。世界トップレベルの技術力に、今後も注目がなされる。

*1:ヘリコプターの一種、3つ以上のローターを搭載した回転翼機

・テラドローン株式会社
電動バイクをアジアで販売してきたテラモーターズ株式会社(*2)が作ったスタートアップ、テラドローン株式会社(以下、テラドローン)は、企業を顧客として、測量、インフラ設備の点検、データ分析などの産業向けドローンビジネスを国内外で展開する。複数のドローンを販売し、ドローンを活用するソフトウェアの開発を中心に手がける。
たとえば、ドローン測量に特化したソフトウェア「Terra Mapper」は、ドローンで空撮した土地画像の三次元化から不要物の除去、断面図生成、土量の推定などを行うことができる。これにより、安価で手軽な土地の測量を実現している。テラドローンはオーストラリアに拠点を持つなど、テラモーターズ同様、ドローン領域でのグローバルメガベンチャーとなるべく、さらなる成長を目指す。

*2:主に東南アジア向けに、電動二輪車、電動三輪車の開発、生産、販売を行うスタートアップ

・株式会社ブイキューブロボティクス
株式会社ブイキューブロボティクス(以下、ブイキューブロボティクス)は、災害時に現地に赴かなくても映像を確認でき、意思決定を早めるリアルタイム映像コミュニケーションサービスや、全自動のドローン運用サービスに携わるなど、ドローンという新規市場における事業成長性と、さまざまな利用用途の拡大をもたらした。
同社は、ビジュアルコミュニケーションツールを手がける株式会社ブイキューブ(*3)(以下、ブイキューブ)により設立された企業。ブイキューブ内で、2年間ドローンの実証実験を行なっていたため先行者優位性を持ち、ドローンを用いたリアルタイムコミュニケーションなどの顕在ニーズをドローン事業に取り込むことに成功している。ブイキューブロボティクスの経営陣は、ブイキューブの創業から、東証一部上場までを行なった確かな経営実績を持つ。彼らのもと、ブイキューブロボティクスはドローン市場を開拓する企業として、市場を牽引する。

*3:テレビ会議や、ビデオ面接などのビジュアルコミュニケーションツー『V-CUBE』の開発、販売、提供を行う企業

海外に目を向けると、Amazon.com,IncやGoogle Inc,といったIT大手企業もドローン開発に取り掛かっており、物流用途での実証実験を行っている。

そんななか、米国カリフォルニア州に本社のあるZIPLINEはドローン物流領域で事業を展開し、企業価値を高めている。同社は、ルワンダですでに事業を展開させており、車だと4時間かかる山間部への食料やワクチンの輸送を約15分まで短縮させている。ドローンは、軽量化のためにバッテリーを積めず、航続距離が短いことが課題とされるが、同社のドローンはAI技術を駆使して風向きを判断し、風に乗って移動することでその問題を解決している。

他にも国内外を問わず、さまざまな事業を展開するドローンスタートアップが存在し、規制の緩和とともにその成長は加速すると考えられる。

ドローンの今後 無限の可能性

ドローンの今後 無限の可能性。今後のドローン活用は、どのように進んでいくのだろうか。先述の通りまずはサービス用途の利用が増加するとの予測がされている。

今後のドローン活用は、どのように進んでいくのだろうか。先述の通りまずはサービス用途の利用が増加するとの予測がされている。

また同調査によると2022年度には、ドローン市場の約36%が、肥料散布など農業向け用途で用いられると予測されている。次いで検査領域の25%、測量領域12%となっている。ドローンの物流利用が、2018年夏に日本でも山間部での輸送を行えるようになると述べたが、物流領域では、市場の約4%程度のシェアに留まると予測されている。農業・検査・測量の利用で市場の70%以上を占めるとなると、今後も現在日本国内のドローン企業が取り組んでいる領域内での成長が見込まれる。

ドローン技術には、衛星通信を用いた飛行や、自動航行技術、さらに人工知能を用いたデータ解析からビッグデータ活用まで、最先端の技術が用いられる。さらには、一部で水のなかの測量を行う水中ドローンの開発も進んでいる。最先端技術との融合で、今後のさらなる成長が期待される市場と言える。

ドローンが新しい市場を切り拓く

2017年度から2022年度までの5年間で約4倍の急成長が見込まれる日本のドローン市場。

技術の進歩は著しく、法整備の点で『ドローン先進国』と呼ばれる日本ですら、法整備は追いついていないのが現状だ。ドローン技術は、まだ発展途上であり、世界でもまだ当たり前のものとして社会に溶け込んではいない。

今後のドローンの発展により、ドローンは社会に溶け込み、ドローンを前提とした新しいビジネスが多く誕生するだろう。ドローン専業でビジネスを行う企業が少ないなか、日本のドローンスタートアップは、技術力を背景にその競争力を増している。

急成長するドローン市場、それを支える次世代ドローンスタートアップは、今後も新しい市場を生み出していく。

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