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高品質なニアショア開発・オフショア開発を展開するアクシスのIPOサマリー

金融関連における豊富な業務ノウハウを保有し、高品質なニアショア開発・オフショア開発を展開する株式会社アクシス(以下、アクシス)が東京証券取引所マザーズへの新規上場を果たした。

アクシスは、「全社員の物心両面の幸せを実現する」「公明正大に判断し、素直な心で全力で取り組む」「全社員が同じベクトルを持つことに努める」「事業を通して、社会・人類に貢献をする」を経営理念に掲げ、小倉博文氏により1991年6月に設立。設立からおよそ29年目での上場となる。

本記事では、新規上場申請のための有価証券報告書Ⅰの部の情報を元に、同社のこれまでの成長と今後の展望を紐解いていく。

売上高は堅実に成長、営業利益も黒字を維持

売上高は2015年から2019年にかけて順調に成長を続けており、2019年12月期には、2015年12月期に比べて約1.56倍の売上高を記録した。

営業利益に関しては、公表されている2018年から継続して黒字となっている。2020年6月期時点では、2019年12月期の営業利益を上回っており、設立以来で最高となる結果が予想される。

同社は企業価値を向上させ、株主価値を高めることが重要であると考えている。そのために売上高、売上高営業利益率を重視し、売上高営業利益率に関しては10%以上を目標としている。

2つの基幹サービスとその特徴とは?

アクシスは、システムインテグレーション事業とクラウドサービス事業の2つの事業を展開している。それぞれの事業内容は以下のとおりだ。

①システムインテグレーション事業
金融機関、官公庁などの公共機関、一般事業会社およびそのグループ会社、もしくは一次請けとなるシステムインテグレーターを顧客として、「業務アプリケーション開発サービス」と「インフラシステム構築サービス」を提供している。
業務アプリケーション開発サービスは、金融機関のシステム開発・構築にて培ったノウハウ、大規模プロジェクトの管理経験などをベースに、官公庁分野、電力分野、航空関連分野などの公共性の高い業務アプリケーション開発に対応可能な分野を広げている。
また、インフラシステム構築サービスでは、業務アプリケーションを稼働させるための基盤となるインフラシステムを構成する各種サーバー、ネットワーク、ストレージなどの設計構築や、稼働後のインフラシステムの運用保守を行っている。

②クラウドサービス事業
クラウドサービス事業は、車両の位置情報や走行距離などをリアルタイムで把握することが 可能となるフリートマネジメントサービス(注1)「KITARO」を提供している。
「KITARO」サービスは、デバイスを通して車両の様々な情報をクラウドにアップロードし有効活用するIoTのサービスである。位置情報・走行履歴管理機能により、車の位置情報をリアルタイムで把握することができるとともに、渋滞情報と走行履歴情報から目的地への到着時刻を予測することが可能になる。

注1:フリートマネジメントサービスとは、車両の定期点検、保険の契約管理等、車両に関わる手続きを一元管理し、移動体通信技術を利用して運行中の車両データを見える化する仕組みにより、車両の運用効率の改善やコスト減少を行うことを目的としたサービスのこと。

売上の大部分を占めるシステムインテグレーション事業

同社はクラウドサービス事業とシステムインテグレーション事業の2つのみで売上を立てており、売上構成比を表した図が以下になる。


図を見ると、業務アプリケーション開発サービスとインフラシステム構築サービスを主軸とするシステムインテグレーション事業の割合が高く、全体売上高のおよそ94%を占めている。

創業以来の事業であるシステムインテグレーション事業に対して、2018年度から開始したフリートマネジメントサービス「KITARO」を扱うクラウドサービス事業は、全体の約6%と小さな割合ではあるが、2019年度から一貫して積極的な広告宣伝を行っている。クラウドサービス事業の認知度を上げることにより新規契約を順調に獲得し、2019年12月末時点の累計契約台数は6,476台で、前年同期比から1,719台増であることから着実に成長していることが伺える。

また、2つの事業の売上構成比は、2019年12月期と2020年6月期とで大きな差はないことがわかる。

中長期的な3つの経営戦略とは?

中長期的な経営戦略として、以下の3点を事業方針として掲げている。

①デジタル革命で必要とされる先端技術を提供し、持続的成長を実現する。
具体的には、新しい技術を応用した次世代システムインテグレーションの提供を行い、ビジネスパートナーとの連携を強化していく。
②ITサービス事業を開発し、新たな事業の柱とする。
成長産業をターゲットとしたITサービス事業を開発し、ビッグデータ・IoTなどを応用したサービスの開発も行っていく。
③社会的存在意義を高め、さらなる未来に向けて事業を成長させる。
持続的成長を実現できる企業を目指し、組織が機能できる体制を構築し、社員が働きやすい企業を目指す。

デジタル化に伴う事業環境への対応が今後の鍵に

対処するべき課題として、以下の4点をあげている。

①デジタル革命により進化した事業環境への対応
②変化に柔軟に対応出来る組織体制の構築・強化
③事業の収益性向上と業務ノウハウ獲得のための直接取引の拡大
④持続的競争優位を保つ当社の資産である人材の確保・育成、ビジネスパートナーとの連携強化

特に同社は、創業以来得意としてきた金融分野の変化への対応は、成長にかかせないものと認識しており、既存のノウハウを活用するとともに、社会の変化や先端技術に常に注目し、事業環境の進化に積極的に対応していく見込みだ。

想定時価総額と上場時主要株主

上場日は9月30日を予定しており、仮条件の決定日は9月10日。上場する市場はマザーズとしている。

今回の想定価格は1,020円である。調達金額(吸収金額)は6.76億円(想定発行価格:1020円×OA含む公募・売出し株式数:595,700株)、想定時価総額20.9億円(想定発行価格:1020円×上場時発行済株式総数:2,050,000株)となっている。

公開価格:1,070円
初値:5,700円(公募価格比+4,630円 +432.7%)
時価総額初値:116.85億円

※追記:2020年10月2日(上場日)

筆頭株主は代表取締役社長の小倉博文氏で、59.33%の株式を保有する。次いで、取締役の日向宏氏が12.61%、PKBソリューション代表取締役の山本浩史氏が12.15%、取締役の横田佳和氏が5.61%で続く。

代表取締役の小倉氏をはじめ、同社役員などの個人株主が多い。

※本記事のグラフ、表は新規上場申請のための有価証券報告書Ⅰの部を参考

 

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