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リバネス丸氏と井上氏が語る、世界の現状と日本のDeepTech

日本のDeepTechの火付け役リバネス丸氏と井上氏が語る「知識プラットフォームと人類の課題解決」

日本に住んでいるとなかなか実感できないが、世界中には人々の生活を脅かす「人類の課題」が山積している。その課題、ディープイシューを国や企業、大学や研究所といった、立場の違う人々が国境も関係なく、一丸となって解決しようとする技術の集合体である「DeepTech」が世界で注目を集めている。この分野においては、日本が昔から培ってきた技術や、眠っていた技術が活用されているケースも少なくない。

そして、世界中の「DeepTech」をコミュニケーターとして支援し、人類の課題解決に邁進しているのが株式会社リバネス(以下、リバネス)だ。グループCEOの丸幸弘氏(以下、氏)は2019年に「DeepTech」という書籍を上梓するなど、日本におけるDeepTechの第一人者。その取り組みは研究支援や創業支援に留まらず、次の世代を支える子どもたちの教育など多岐にわたる。

今回はグループCEOの氏とCTOの井上浄氏(以下、井上氏)に、人類の課題を解決するために必要なことは何か話を伺った。今の世界の現状と、これから日本でDeepTechを盛り上げていくために何が必要なのか深堀りしていく。

■丸幸弘(まる・ゆきひろ) ―東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻博士課程修了、博士(農学)。大学院在学中に理工系学生のみでリバネスを設立。日本初「最先端科学の出前実験教室」をビジネス化。大学・地域に眠る経営資源や技術を組み合せて新事業のタネを生み出す「知識製造業」を営み、世界の知を集めるインフラ「知識プラットフォーム」を通じて、200以上のプロジェクトを進行させる。ユーグレナなど多数のベンチャー企業の立ち上げにも携わるイノベーター。
丸幸弘(まる・ゆきひろ)
東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻博士課程修了、博士(農学)。大学院在学中に理工系学生のみでリバネスを設立。日本初「最先端科学の出前実験教室」をビジネス化。大学・地域に眠る経営資源や技術を組み合せて新事業のタネを生み出す「知識製造業」を営み、世界の知を集めるインフラ「知識プラットフォーム」を通じて、200以上のプロジェクトを進行させる。ユーグレナなど多数のベンチャー企業の立ち上げにも携わるイノベーター
■井上浄(いのうえ・じょう) ―東京薬科大学大学院薬学研究科博士課程修了、博士(薬学)、薬剤師。リバネス創業メンバー。博士課程を修了後、北里大学理学部助教および講師、京都大学大学院医学研究科助教を経て、2015年より慶應義塾大学先端生命科学研究所特任准教授、2018年より熊本大学薬学部先端薬学教授、慶應義塾大学薬学部客員教授に就任・兼務。研究開発を行いながら、大学・研究機関との共同研究事業の立ち上げや研究所設立の支援等に携わる研究者。
井上浄(いのうえ・じょう)
―東京薬科大学大学院薬学研究科博士課程修了、博士(薬学)、薬剤師。リバネス創業メンバー。博士課程を修了後、北里大学理学部助教および講師、京都大学大学院医学研究科助教を経て、2015年より慶應義塾大学先端生命科学研究所特任准教授、2018年より熊本大学薬学部先端薬学教授、慶應義塾大学薬学部客員教授に就任・兼務。研究開発を行いながら、大学・研究機関との共同研究事業の立ち上げや研究所設立の支援等に携わる研究者。

世界のエコシステムを繋ぐ「ハブ」の存在が求められている

「人類の課題を解決するのに必要なのは、知識プラットフォームです。」 今、世界で猛威を奮っているコロナウイルスに対し、世界中の研究者や企業、政府が一丸となって立ち向かっている状況を指し、井上氏はそう語った。 井上「これまでのように国ごとに分かれて解決しようとしていては、人類の課題は解決できません。なぜなら課題とそれを解決できる技術は、別々のところに存在することが往々にあるからです。例えば日本では既に使われてない古い技術が、途上国で役に立っているケースもたくさんあります。中国の武漢で発生したといわれているコロナウイルスを例にとっても、ヨーロッパやアメリカに甚大な被害を及ぼしていますが、解決策が生まれるのは日本になるかもしれません。そのため世界中の技術を、課題のある国に適応させるための繋ぎ役が求められています。 そういう意味では、今コロナウイルスという世界規模の脅威を前にして、世界中の研究者や企業、政府が垣根を超えて繋がっているのは私達が理想としてきた状態です。数週間で1000報を超える論文が発表され世界中に共有され、それらを元に治療薬、予防薬、検査薬の開発とその支援が進む。つまり世界のDeep Issueを解決するには、国境も立場の違いも超えて世界が一丸にならなければなりません」 これまで東南アジアをはじめとした世界中の政府と連携して、各国のエコシステムを作ってきたリバネス。知識プラットフォーム作りに邁進しながらも、自分たちの本質は研究者であると丸氏は強調した。 丸「研究者というのは、元来、誰もやったことがない新しいことに挑戦したい生き物なのです。私達は世界中のエコシステムを繋ぐ知識プラットフォームを作りながら、現地の面白い研究テーマや技術を見つけては、研究者の仲間たちと会社を立ち上げてゼロから事業を作っています。新事業の立ち上げに関してはアジアで1番だと自負しています。 自分たちで事業を作りながら、世界のエコシステムのハブになれるのがリバネスという組織です」

「人類の課題を解決するのに必要なのは、知識プラットフォームです。」

今、世界で猛威を奮っているコロナウイルスに対して、世界中の研究者や企業、政府が一丸となって立ち向かっている状況を指し、井上氏はそう語った。

井上「これまでのように国ごとに分かれて解決しようとしていては、人類の課題は解決できません。なぜなら課題とそれを解決できる技術は、別々のところに存在することが往々にあるからです。例えば日本では既に使われてない古い技術が、途上国で役に立っているケースもたくさんあります。中国の武漢で発生したといわれているコロナウイルスを例にとっても、ヨーロッパやアメリカに甚大な被害を及ぼしていますが、解決策が生まれるのは日本になるかもしれません。そのため世界中の技術を、課題のある国に適応させるための繋ぎ役が求められています。

そういう意味では、今コロナウイルスという世界規模の脅威を前にして、世界中の研究者や企業、政府が垣根を超えて繋がっているのは私達が理想としてきた状態です。数週間で1000報を超える論文が発表され世界中に共有され、それらを元に治療薬、予防薬、検査薬の開発とその支援が進む。つまり世界のディープイシューを解決するには、国境も立場の違いも超えて世界が一丸にならなければなりません」

これまで東南アジアをはじめとした世界中の政府と連携して、各国のエコシステムを作ってきたリバネス。知識プラットフォーム作りに邁進しながらも、自分たちの本質は研究者であると氏は強調した。

「研究者というのは、元来、誰もやったことがない新しいことに挑戦したい生き物なのです。私達は世界中のエコシステムを繋ぐ知識プラットフォームを作りながら、現地の面白い研究テーマや技術を見つけては、研究者の仲間たちと会社を立ち上げてゼロから事業を作っています。新事業の立ち上げに関してはアジアで1番だと自負しています。

自分たちで事業を作りながら、世界のエコシステムのハブになれるのがリバネスという組織です」

自分を客観視して「個のネットワーク」を作り上げろ

知識プラットフォームを作るにあたり、二人が大事にしているのは「個のネットワーク」だと言う。世界中の成功を収めている人たちを見ても、成功の要因は個人同士の繋がりにあると井上氏は語る。 井上「成功するために様々なノウハウやスキルを勉強する人も多いですが、本当に大事なのは考え抜く力や諦めないこと、そして個のネットワークを作ることです。何度ビジネスで失敗しようと、個人としての繋がりが残っていれば、何度でも集まって新しいチャレンジができます。 しかし、所属している会社のネームバリューで人脈を作っている人は、会社を辞めた瞬間に関係が途切れてしまうでしょう。世界で活躍している人たちを見ても、個のネットワークを大事にしながら、最後まで考え抜き諦めなかったことが成功には大きかったはずです」 リバネスにおける研究や事業に対しての投資活動も、個のネットワークによって行われていると丸氏は話す。 丸「私達は世界中のDeepTechスタートアップや研究に投資をしていますが、決して投資家ではありません。その企業が成功するかどうかをロジカルに分析しているわけではありませんし、それぞれリバネスのメンバーがいいと思った会社に投資しているだけです。 だからこそ投資したお金を回収できないこともありますが、失敗から多くのことを学べますし、より強固な個のネットワークを作っていくことができるので、お金の回収が大きな問題ではないと考えています。そうやってそれぞれの個のネットワークを活かして仕事をしているのがリバネスという組織なんです」 では個のネットワークを作るには何が必要なのか、丸氏はこう語る。 丸「個のネットワークを作るには、自分を客観視することが重要です。自分がどんな人間なのか、何ができて何が苦手なのか把握しなければなりません。それらがわかっていれば、どの会社に投資すれば、一番シナジーが生まれ、自分が一緒になって手伝えるのか、自ずとわかりますし、自分ができないことができる人をリスペクトできるようになるでしょう。 上質な個のネットワークを作れれば、自分の得意分野に集中できるため、よりビジネスでも結果を出せるでしょう」

知識プラットフォームを作るにあたり、二人が大事にしているのは「個のネットワーク」だと言う。世界中の成功を収めている人たちを見ても、成功の要因は個人同士の繋がりにあると井上氏は語る。

井上「成功するために様々なノウハウやスキルを勉強する人も多いですが、本当に大事なのは考え抜く力や諦めないこと、そして個のネットワークを作ることです。何度ビジネスで失敗しようと、個人としての繋がりが残っていれば、何度でも集まって新しいチャレンジができます。

しかし、所属している会社のネームバリューで人脈を作っている人は、会社を辞めた瞬間に関係が途切れてしまうでしょう。世界で活躍している人たちを見ても、個のネットワークを大事にしながら、最後まで考え抜き諦めなかったことが成功には大きかったはずです」

リバネスにおける研究や事業に対しての投資活動も、個のネットワークによって行われていると氏は話す。

「私達は世界中のDeepTechスタートアップや研究に投資をしていますが、決して投資家ではありません。その企業が成功するかどうかをロジカルに分析しているわけではありませんし、それぞれリバネスのメンバーがいいと思った会社に投資しているだけです。

だからこそ投資したお金を回収できないこともありますが、失敗から多くのことを学べますし、より強固な個のネットワークを作っていくことができるので、お金の回収が大きな問題ではないと考えています。そうやってそれぞれの個のネットワークを活かして仕事をしているのがリバネスという組織なんです」

では個のネットワークを作るには何が必要なのか、氏はこう語る。

「個のネットワークを作るには、自分を客観視することが重要です。自分がどんな人間なのか、何ができて何が苦手なのか把握しなければなりません。それらがわかっていれば、どの会社に投資すれば、一番シナジーが生まれ、自分が一緒になって手伝えるのか、自ずとわかりますし、自分ができないことができる人をリスペクトできるようになるでしょう。

上質な個のネットワークを作れれば、自分の得意分野に集中できるため、よりビジネスでも結果を出せるでしょう」

情報の時代は終わった。次の時代で活躍するには知識を身に着けろ

■丸幸弘(まる・ゆきひろ) ―東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻博士課程修了、博士(農学)。大学院在学中に理工系学生のみでリバネスを設立。日本初「最先端科学の出前実験教室」をビジネス化。大学・地域に眠る経営資源や技術を組み合せて新事業のタネを生み出す「知識製造業」を営み、世界の知を集めるインフラ「知識プラットフォーム」を通じて、200以上のプロジェクトを進行させる。ユーグレナなど多数のベンチャー企業の立ち上げにも携わるイノベーター。

リバネスが個のネットワークを活用して作ったアジア最大級のプラットフォームが、未解決の課題”ディープイシュー”を 科学技術の集合体”ディープテック”で解決する「テックプランター」だ。アジア中の研究者や起業家たちが、人類の課題を解決するために知識を持ち寄って解決策を見出していくるつぼとなっている。氏はテックプランターのことを「知識プラットフォーム」だと称し、これからの時代における知識の重要性について話した。

「これからの時代に求められているのは情報ではなく知識です。これまではGoogleが情報のプラットフォームを作り、世の中は情報社会に移行していきました。しかし、ネットの世界では精巧なディープフェイクニュースが簡単に作れるようになり、ディープフェイクニュースを作る技術とそれを見破る技術のいたちごっこが始まっています。それでは簡単にネット上の情報を信じることはできず、情報の価値は今後どんどん下がっていくでしょう。」

井上知識と情報の違いは、そこに興味や関心、感情と言ったベクトルがあるかどうかです。情報を語っても何も起きませんが、知識にはベクトルがあり、時にその個人の強烈なベクトルが人を巻き込み物事を起こします。」

「例えば、受動的に読んでいるネット記事にはベクトルがなく、興味を持って手にとった本は、能動的なベクトルがあり知識になります。自分が興味関心を持って見たもの聞いたもの、感じたものだけがこれからの時代に価値を持つでしょう。

私が起業家や研究者と話すのが好きなのは、彼らが強烈なベクトルを持っているからです。彼らは興味関心のある事柄に関して、幸せそうに熱弁してくれます。普通の人から見ればその姿は時には異常に見えたり、妙に映るかもしれませんが、私たちはそういう話にこそ惹きつけられますね」

知識について語っていく上で、氏は知識を暗黙知にしておくことの重要性についても語る。一般的に知識は形式知にすることが重要視されているが、暗黙知のまま伝えることが重要であると言う。

「形式知にすることで、知識を効率的に伝えることができると思うかもしれませんが、知識は形式知化した瞬間から陳腐化していきます。例えば私が行っているベンチャー支援のやり方も、本来ならマニュアル化してメンバーに渡したほうが効率的かもしれません。しかし、マニュアル化されたことはロボットやAIでもできますし、時間がたてばその価値を失っていきます。

リバネスでは仕事の仕方も形式知化していないので、メンバーによってやり方も異なります。非効率だとも言われますが、私たちはそこの無駄から生まれるセレンディピティを大事にしたいのです。人によってやり方は違っても、その根底にあるストーリーは変わりませんし、次の時代にも引き継がれていきます。そういったいつまでも変わらない価値を大事にしていきたいですね」

世界に必要なのは「課題の知識」を持った現地のアントレプレナー

テックプランターでは、日々人類の課題を解決するための事業が作られている。世界には、日本に住んでいては想像もつかないような課題が蔓延している。しかし、それを課題だと決めつけるのは日本人のエゴだと井上氏は話す。 井上「東南アジアでは当たり前のように子供がさらわれている国だってあります。他にも多くの違いがあり日本に住んでいる私たちにとっては、それらは大きな問題に感じるかもしれません。しかし、その国で育った人たちにとっては日常の一部になっていて、課題だと感じていないこともあるのです。そんな状態で私たちが課題を解決しようとするのは、価値観の押し付けですし、現地に関する知識がないため、なかなか解決できません。 大事なのは現地で課題意識と課題に対する知識、つまりベクトルを持ったアントレプレナーが現れることです。私たちにできることは、課題を解決しようとする彼らをサポートすること。彼らの知識と私達がもつ課題解決の知識やテクノロジーが組み合わさって、初めて世界の課題が解決されていくのです」 丸氏は先日フィリピンで投資した27歳の起業家について話してくれた。上場する気のなかった彼は、最初は投資を受けるのを拒んだとも言う。 丸「彼はフィリピンで子供が誘拐されるのをなくすために起業していて、そのビジョンに共感した私は彼をサポートしたいと申し出ました。上場する気はないから投資はいらないと言っていた彼が、最終的に投資を受けてくれたのは私達が持つ知識を必要としてくれたからです。経営の知識や世界の最先端テクノロジーなど、私達が持つ知識で最大限彼をバックアップしたいと思っています。 東南アジアでは、課題を解決したくても解決するための知識を持っていないアントレプレナーが大勢います。そういった人たちを教育していくのも私達の役割だと思っています。日本でも地域特有の課題に向けて動いている起業家たちがいますね。そういう地方の起業家たちの支援にも力を入れています」

テックプランターでは、日々人類の課題を解決するための事業が作られている。世界には、日本に住んでいては想像もつかないような課題が蔓延している。しかし、それを課題だと決めつけるのは日本人のエゴだと井上氏は話す。

井上「東南アジアでは当たり前のように子供がさらわれている国だってあります。他にも多くの違いがあり日本に住んでいる私たちにとっては、それらは大きな問題に感じるかもしれません。しかし、その国で育った人たちにとっては日常の一部になっていて、課題だと感じていないこともあるのです。そんな状態で私たちが課題を解決しようとするのは、価値観の押し付けですし、現地に関する知識がないため、なかなか解決できません。

大事なのは現地で課題意識と課題に対する知識、つまりベクトルを持ったアントレプレナーが現れることです。私たちにできることは、課題を解決しようとする彼らをサポートすること。彼らの知識と私達がもつ課題解決の知識やテクノロジーが組み合わさって、初めて世界の課題が解決されていくのです」

氏は先日フィリピンで投資した27歳の起業家について話してくれた。上場する気のなかった彼は、最初は投資を受けるのを拒んだとも言う。

「彼はフィリピンで子供が誘拐されるのをなくすために起業していて、そのビジョンに共感した私は彼をサポートしたいと申し出ました。上場する気はないから投資はいらないと言っていた彼が、最終的に投資を受けてくれたのは私達が持つ知識を必要としてくれたからです。経営の知識や世界の最先端テクノロジーなど、私達が持つ知識で最大限彼をバックアップしたいと思っています。

東南アジアでは、課題を解決したくても解決するための知識を持っていないアントレプレナーが大勢います。そういった人たちを教育していくのも私達の役割だと思っています。日本でも地域特有の課題に向けて動いている起業家たちがいますね。そういう地方の起業家たちの支援にも力を入れています」

DeepTechに足りないBizDev人材を、いかに増やせるかが今後の課題

DeepTechを成功させるには現地のアントレプレナーが必要だという丸氏。しかし、もちろんアントレプレナーの存在だけで成功できるほど、DeepTechは簡単な領域ではない。丸氏は自身も創業に関わったユーグレナを例に、DeepTechを成功させるためのチーム作りについて語ってくれた。 丸「もともとユーグレナは代表の出雲というアントレプレナーの想いがあって創業しまし た。私は創業期のユーグレナを見ていましたが、当時のユーグレナを支えていたのは研究 者の鈴木CTOです。なぜなら研究結果が提示できなければ、ビジネスが始まらないから です。しかし、DeepTechにとって大事なのはここからで、アントレプレナーと研究者が0 から1にしたビジネスを、10にしていくbizdev人材が必要です。アントレプレナーと研究 者とbizdev、この3人がそろって初めてDeepTechは成功に向かって進み出します。 ユーグレナの場合は最初の3年は私が研究のパイプラインと事業の立ち上げを鈴木CTOとつくっていましたが、その後に永田暁彦がジョインしてきました。私は0から1の研究から事業を立ち上げる部分については、アジアでもNo.1の自信がありますが、1を10、10から100にしていくことについては彼には敵いませんね。今も永田と一緒に仕事をしていますが、彼には絶対の信頼があります」 そして、今のDeepTech領域において、圧倒的に足りないのは永田のようなbizdev人材だと話す。 丸「優秀なbizdev人材にとっては、結果が出るのに10年以上もかかるリアルテックを支えるよりも、数年で結果が出るネット系ベンチャーで活躍した方がキャリアアップが狙えます。お金やキャリアで仕事を選ぶ人にとっては、結果が出るまで時間のかかるDeepTechは決して魅力的ではありません。 しかし、これから日本のDeepTechを伸ばしていくにはbizdev人材を増やしていくしかありません。そこで私と永田が立ち上げたのがリアルテックホールディングスです。DeepTechスタートアップに投資するだけでなく、DeepTechで活躍できるbizdev人材を育てていく予定。タレントマネジメントなど、DeepTech領域のスタートアップがスムーズにチームアップできる仕組みを作っているところです」

DeepTechを成功させるには現地のアントレプレナーが必要だという氏。しかし、もちろんアントレプレナーの存在だけで成功できるほど、DeepTechは簡単な領域ではない。氏は自身も創業に関わったユーグレナを例に、DeepTechを成功させるためのチーム作りについて語ってくれた。

「もともとユーグレナは代表の出雲というアントレプレナーの想いがあって創業しました。私は創業期のユーグレナを見ていましたが、当時のユーグレナを支えていたのは研究者の鈴木CTOです。なぜなら研究結果が提示できなければ、ビジネスが始まらないからです。しかし、DeepTechにとって大事なのはここからで、アントレプレナーと研究者が0から1にしたビジネスを、10にしていくBizDev人材が必要です。アントレプレナーと研究者とBizDev、この3人がそろって初めてDeepTechは成功に向かって進み出します。

ユーグレナの場合は最初の3年は私が研究のパイプラインと事業の立ち上げを鈴木CTOとつくっていましたが、その後に永田暁彦がジョインしてきました。私は0から1の研究から事業を立ち上げる部分については、アジアでもNo.1の自信がありますが、1を10、10から100にしていくことについては彼には敵いませんね。今も永田と一緒に仕事をしていますが、彼には絶対の信頼があります」

そして、今のDeepTech領域において、圧倒的に足りないのは永田のようなBizDev人材だと話す。

「優秀なBizDev人材にとっては、結果が出るのに10年以上もかかるリアルテックを支えるよりも、数年で結果が出るネット系ベンチャーで活躍した方がキャリアアップが狙えます。お金やキャリアで仕事を選ぶ人にとっては、結果が出るまで時間のかかるDeepTechは決して魅力的ではありません。

しかし、これから日本のDeepTechを伸ばしていくにはBizDev人材を増やしていくしかありません。そこで私と永田が立ち上げたのがリアルテックホールディングスです。DeepTechスタートアップに投資するだけでなく、DeepTechで活躍できるBizDev人材を育てていく予定。タレントマネジメントなど、DeepTech領域のスタートアップがスムーズにチームアップできる仕組みを作っているところです」

執筆:鈴木光平
取材・編集:BrightLogg,inc.
撮影:戸谷信博

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